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嘘の陰影


第十五章

あれから3週間が経った今、佑真との同棲生活は順調だった。彼も私と同様在宅ワークになっていて、2人でいる時間が私には居心地が良かった。仕事部屋は別々だが、休憩に白湯を取りに行くと彼もコーヒーを作っていたり、同じ空間に居る事が私にとってもきっと彼にとっても安心材料になっていた様に思う。…「優美も休憩か?」…「うん、ちょっと集中し過ぎたかも」…「頑張り過ぎんなよ?」彼はふわっと柔らかく笑っていた。…「佑真もね?」…「ありがとな」…「こちらこそありがと」私も彼へとふんわりと笑っていた。…「少し一緒に煙草吸うか」彼に誘われるが儘、…「そだね」とリビングにあった煙草を持って二人してローテーブルへと座った。彼は胡坐をかきながら…「優美、こっち座って」と膝に手を置いてみせた。「うん」私は彼の言われる儘に膝へと座り、彼は私を優しくふんわりと抱き締めてくれた。…「俺、優美の香水の匂い好きだわ」そう言って、柔らかくキスをしてくれた。…「私も佑真の香水の香り好き…」二人で抱き合う時間が私は好きだった。休日は一緒に買い出しに行ったり、順調だった同棲生活が2か月を過ぎようとしていた頃、…「優美、俺ちょっと外出て来るわ」…「何処行くの?」…「煙草切らしたからちょっとそこまで…んじゃ行ってきます」唐突に見えた黒い靄に私は動揺し、身体が固まってしまった。…佑真嘘吐いてる…佑真が…私に嘘…?と頭の中がパニックになりそうになりながら少し落ち着こう…と煙草へと手を伸ばしていた。兎に角落ち着きたかった私は一つ大きな深呼吸をし、煙草を咥え火を点けた。深く深く煙を肺へと送り込み、ゆっくりと煙を吐き出した。動揺していた私の手は小刻みに震えていた。…佑真が帰って来たら何て言おう…浮気…とかじゃ…ないよね…怖くなって来た私は、兎に角落ち着こうと必死になっていた。…佑真に限って嘘なんて…有り得ない…。そんな事を考えながら、ふかしていた煙草は美味しいとは思えなかった。…頭ん中ぐちゃぐちゃだな…そう思った私は…夕飯でも作っておこう…と頭を切り替える事にしようとしていた私がいた。

#日記広場:自作小説

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2026/03/01 13:17
穏やかな日が長く続いたらどんなに良いことか
不思議と良いことは長く続かない印象があります
悪い嘘もあれば良い嘘もあるように
佑真さんも良い嘘でありますように と 祈ってしまいます

香水の相性まで良いなんていいことですね
ふとした時に漂う良い香りは疲れを癒してくれます

春がそこまで来ている気配を嬉しく思いつつ
体がまだ冬仕様みたいでなかなか本調子が出ません
紫月さんもご無理なさらずゆっくり春を迎えられますように

いつもありがとうございます(*・ω・)*_ _)ペコリ



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