電源の入らない携帯電話
- カテゴリ:日記
- 2026/03/13 20:07:51
沈黙したままの、黒い薄板。
かつては、街のノイズを吐き出す窓だった。
かつては、街のノイズを吐き出す窓だった。
親指ひとつで世界を回し、
都合のいい嘘と、冷めた愛をやり取りした。
だが今は、ただの重たい抜け殻だ。
都合のいい嘘と、冷めた愛をやり取りした。
だが今は、ただの重たい抜け殻だ。
充電器を繋いでも、脈打つことはない。
液晶の闇は、俺の顔を冷たく跳ね返すだけだ。
中には、もう取り出せない約束と、
二度と聞けない声が閉じ込められている。
液晶の闇は、俺の顔を冷たく跳ね返すだけだ。
中には、もう取り出せない約束と、
二度と聞けない声が閉じ込められている。
「修理は無理だ」
店員の声は、まるで死刑宣告のように乾いていた。
俺はそれをポケットに押し込み、雨の街へ出る。
店員の声は、まるで死刑宣告のように乾いていた。
俺はそれをポケットに押し込み、雨の街へ出る。
語らぬ機械ほど、雄弁に過去を突きつけるものはない。
こいつが沈黙を守る限り、
俺のあやふやな記憶だけが、真実になる。
こいつが沈黙を守る限り、
俺のあやふやな記憶だけが、真実になる。
使い古したライターで火をつけ、
立ち上る煙越しに、動かない画面を眺める。
さらばだ。
俺たちの秘密は、この鉄の墓標と共に_
立ち上る煙越しに、動かない画面を眺める。
さらばだ。
俺たちの秘密は、この鉄の墓標と共に_
























