Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



発狂した宇宙

街の記録とどうしようもない毎日のことなど
そして小説

シンコペイテッド・シンクロナイズド


 彼女の心臓が動く。僕の心臓も動く。彼女の心臓と僕の心臓は完全に同調(シンクロ)して、外れることがない。
 彼女の身体を僕が這う。僕自身の軌跡を残して舌がゆっくりと這う。彼女の心臓が早くなる。彼女の心音がはっきりと聞こえる。そうすると僕自身の胸も早くなる。彼女の身体を這いずり回っている僕の息も...

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安田君 4


 プレゼントはいらないの。もう使えないから。
 誕生日覚えていてくれてありがとう。
 おれは黙った。
 この部屋に赤ん坊がいたのは、いつのことなのだろうか。
 彼女が部屋の電気を消した。
「・・・ごめんね」
 黙って何もいえないおれに、彼女が言った。
「いや、いいんだ。おれこそ・・...

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安田君 3


 おれは峰を吸いながら、どうしたらこの状況を打開できるか考えていた。
「前から思ってたんだけど、峰って美味しいの?」
 いや、いま初めて吸ったんだけどな、とおれは口の中でつぶやいた。
 そういう彼女が吸っているのは両切りのピースだ。
 ・・・もう何も言うまい。
「疲れた?」
「いや」...

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安田君 2

「どうしたの?黙っちゃって」彼女が言った。
 このまま女に話を合わせ、隙を見て逃げるか。
 そうしよう。金目のものもなさそうだしな。
「お面、取らないの?」彼女が手を伸ばしてきた。
「よ、よせ」おれは慌てて逃げた。せっかく適当に話をあわせて逃げる算段をしたのに、ここで顔を見られるのはまずい。...

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安田君 1

 全てがうまくいったと思いねぇ。
 音もなく2階に登り、ドイツ製のガラスカッターが直径7.5センチの穴を開け、二重ロックでなかった幸運に感謝しながら、部屋に侵入し、懐中電灯を咥えながら物色を始めた、まさにその瞬間だった。
 電気がついて、「ただいまぁ」という声がした。
 なんだよ!
 腰に手...

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