Nicotto Town ニコッとタウン

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「なつ・このは・こ」

少しずつ再開していきたい、です。できるかな・・・

「もう会えない」Ⅲ-1


       Ⅲ
 年末年始を、私は何をするでもなく、ただぼうっと過ごした。  何もする気になれなかった。  余りに淋しくて、テレビをつけてみたものの、音は右から左へとただ流れていくだけだった。  思い出すのは、翔の温もり。  抱きしめられた時の、しなやかな...

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「もう会えない」Ⅱ


      Ⅱ
 昨日のあれは、なんだったんだろう。  そんな風に考えてしまうような、翔との出会いだった。  夢ではなかったとわかったのは、会社を出ると、そこに翔がいたから。  パステルブルーのパーカーのフードにふわふわの白い毛が付いているのも、白のほっそりとしたパン...

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「もう会えない」Ⅰ


 年末に向けて、残業が続く毎日。  その日もサービス残業を終えて、私はオフィスビルを出た。  寒くなって恋人同士がいちゃつく姿を見ても、独り身を淋しいともう思わなくなった。それは、34歳という年のせいなのか、仕事が忙しすぎるせいなのか。 「おねえさん」  お...

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自作小説サークル8月期小題「鏡」


「鏡」
私は自分の顔をよく知らない。毎朝、出勤する前に化粧をする時は、パーツしか見ないし、洗面台で髪を整えている時も、髪しか見ていない。鏡で自分の顔をちゃんと見たことがないのだ。
それは、子どもの頃、自分のことが嫌いだったから。母が、私のことを嫌っていたから。
私を見る時、母の顔は変にゆがんだ。い...

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自作小説サークル7月期小題「ダイナマイト」


「秘密」
私には、秘密がある。
リビングで遊んでいる、夫と3歳の娘。夫は娘を溺愛し、私には『いやいや反抗期』の娘も父親だけは慕っている。
娘は、夫に似ていない。世間では、最初の娘は父親に似るというのに。
「さちね、大きくなったらパパのお嫁さんになるの」
よくある言葉。私には向けたことのない笑顔で娘...

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