Nicotto Town ニコッとタウン

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雨宿

小説⑥

 私がそう言うと彼は、そうなんだ、行こうかな、と言った。それは相槌のようなもので、きっとこの先どうしようとか、そういう計算はきっと全然なくて、彼は、うん、とか、へぇ、とか言う代わり言っただけ。もちろん、当たり前だけど、そんなこと、私だって分かっているのだけど、そう思いたくなくて、いや、本当は思ってい...

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小説⑤

勢いあまって前のめりに倒れながら、かろうじてその切っ先をかわすことができた。
直後、首筋にチクリとした痛みを感じ反射的に触れてみると、掌が真っ赤に染まった。

「・・・痛・ぅ・・」

首筋を押さえたまま片手で身を起こす。
その様子をじっと見下ろす奇妙な片眼鏡(モノクル)をかけた燕尾服姿の男。右手には...

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小説③-B

分かる訳がない
私たちは違う生き物なんだ
それはもう
徹頭徹尾、違うものだ
だからこそ
知りたいと思えるし
だからこそ
一瞬でも通じ合えればそれだけで嬉しい

「それなら教えてくれ、あんたのことを」

彼は答えることが出来ない
彼の世界には言葉がない
彼の世界は彼から始まって彼で終わる
とどのつまり...

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小説③-A

きっと不幸なのは彼であって私ではない


私は彼を見つめる
彼は私を見ない


私が見ている限り
彼はいつだって笑っている
彼の周りの有象無象を笑わせている

私が覚えている限り
私は笑ったことはないし
私の周りには何も無い


彼は弱い人間だから
自分を嘘で塗り固め
他人に嘘をばら撒き
嘘だらけの...

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小説②

朝食はハンバーガーだった

ダインングのテーブルにポツンと置かれていたハンバーガーを手に取る
なるほど
時間のない朝にはうってつけのチョイスだ、感心しながら咀嚼する
だが、しかし今日は休日
日曜日だったりする

何となく釈然としない思いを抱えたまま朝食を終えた

壁に掛けられた時計を見る

9:32...

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