ニコッとタウンにログインして、きせかえ仮想生活を楽しもう♪
「ogre olge オーガオルゲ」←に題名変更ました。 ログ保管は「小説家になろう」の方で行ってます。 一回「カクヨム」で入れていて誤って消したことがあるので。。。
地に目線を移すと、想像以上の高さに唾を飲み込む。足場もない所で抵抗して落とされれば、受け身をとったところで重傷か、もしくは死んでしまう。落とされた時のことを嫌でも考えてしまい、指の先まで身体が震える。こいつからすれば滑稽な姿だろう。とても悔しいが、まだ死ぬことが怖い以上、逆らうことはできない。
そいつの首に腕をまわしてしっかりと抱きしめる。
「……私は…、飛鳥。上の名前はない。」
声が震える。人間は無力だと思い知らされる。
助け出された以上、強くなってこいつを殺せるようにならないと…。
_
お疲れ様です!
Excel、複雑なほど大変ですもんね…。お気持ちお察しします(>ㅿ<;;)
本当にお疲れ様です…!
今の飛鳥は思考が一般的な人間と変わらないので今は暴れるとか、抵抗はしません…!(隙を見て逃げるはあるかも…記憶を思い出せたら余計に)。
なんだ、このヘなり様は…。
木刀が彼女の手から離れた有様を見て、咼王は呆れた。こんなへっぼこな動きをしていればすぐに闘技では負けてしまう。そこまで強く掻っ攫う気は無かったが、俄然咼王は興味を持った。にんまりと強面笑みを浮かべて彼女の腕を掴んだ。
「暴れるな。ヲレが貴様をもっと強く育ててやろう。」
この時世、強さを欲せぬ者はいない。故に力ずくで彼女を抑え込むと、竜巻を道標に咼王らは遥か彼方へ飛び去った。
延ばされた竜巻の先端…もしくは竜頭が到着したのは、かつて人間世界が繁栄していた名残ともいえる大都会の廃墟だった。今にも崩れそうな塔の上に咼王は彼女を抱いて降り立つ。足場はほぼ無い。本来強風が吹き荒ぶであろう空気が、咼王が固定してあるお陰で無風であること以外、確保される安全は無かった。今も咼王が抱いているからこそ落下はしないのだが。
「主よ、名は?」
咼王はもう一度、同じ事を彼女に問うた。
------
大っ変、お待たせして申し訳ございません!!!
…一応、excelの思考力全投下作業は目途がついた(ハズ)ですので、今後はコンスタンスに更新できると思います。
飛鳥様、掻っ攫わせて戴きました。
一応咼王が立っているのはスカイツリーか東京タワーあたりで考えているのですが。
暴れても咼王の黒糸命綱がございますので、落下は致しません。
飛鳥様の方から咼王に要望を出して頂ければ助かります。
ご迷惑をお掛けいたしましたが、今後ともどうぞ宜しくお願いいたします
「…教えない。」
木刀を握りしめれば話しかけてきた鬼に向かって一気に近づき、木刀を振り下ろした。その時、腕の宝石から記憶が頭に流れ込んでくる。誰かがこの鬼と話している様子だ。
なんでこの鬼の記憶が…?
飛鳥は驚きのあまり、木刀を離してしまった。
_
ぜひよろしくお願いします!
このまま紛れ歩いて見て回る、というのもあるが。別段面白味がありそうな感じはない。そこいらにいる鬼どもも他とは変わらないし、人間は…よく飼い馴らされているらしい。鬼どもの餌でもあるので部外の鬼に対して警戒するよう躾けられているのだろう。あまり姿を見せない。
気配で存在はわかるが。どんなものがいるか位は見ておきたい。
「ヨシ。」
ポン、と手を打ち霧状化する。濃密だった咼王はごく薄く霧散し拡がっていった。それは闘技場の周辺の隅々まで丸ごと覆う拡がり方だった。
霧状の咼王の気配を嫌がる鬼も居れば気づかぬ鬼も居る。それに人間も同様、感の良い者もいれば感じない者もいる。
外側からじっくりと舐め見回して、ある程度確認をした時だった。思わず引き寄せられるような造形が姿を現した。実際のその者は動いていないが、咼王の意識はそれに近づいていた。
他に目ぼしいものはおらぬ。ならば、コレを頂くとするか。
霧散していた咼王の気がその人間の目の前に集約する。同時に竜巻が二人を取り囲み結界を作った。
「主よ、名は?」
二人だけの空間で咼王はその者に問うた。
---
邪魔が入らないように+飛鳥様を逃さぬように、竜巻で壁を作ってみました。このまま拉致っていきますね
「どういうことだろう……。」
自分のこの気持ちがよく分からない。初めて見るはずなのに、複雑な気持ちになるなんて。
とりあえず、あいつが去るまで隠れて過ごすことにした。
_
ありがとうございます!
飛鳥様を(顔が好みだったから)拉致る流れにするか、咼王を畏怖するランク下の鬼からの献上品で飛鳥様を手に入れるのどちらかなら前者の方がいいですね。
お仕事お疲れ様です。
咼王が霊廟(自然崇拝対象)に雲隠れ(引きこもり)、百年は過ぎだ今、出てきてみればまた世界の様相は随分変化していた。
現在の世界に馴染んで早5年は経つが、以前にも増して退屈であった。
鬼どもは皆己の力を誇示する。咼王は吹っ掛けられたケンカは買うが、それ以上の干渉しかり、鑑賞しようという気すら起きなかった。
鬼の世は分かりやすい反面、弱肉強食なだけの変化の無い退屈な世であった。
媚びへつらう雑魚鬼を気儘に手で薙ぎ祓い、人間を捜して空中を漂う。随分数を減らしてしまったが、それでも鬼を見ているよりかは良い。
やはり人間はヲレに様々な表情を見せてくれる。
ちょうど下が煩いと思えば、どうやら闘技場の真上に来ていたらしい。飼われている人間が鬼の娯楽対象として戦っているのだろう。
「人…間…」
一人ごちに呟き、暫くその場で逡巡した上で咼王は降りて行った。
_
ざっくり、霊廟(自然崇拝対象)=富士山と言ってもいいかもしれない、そういう感じの所です。
未だ他の鬼と咼王との距離感がよくわからないので。一匹狼風にしてます。この後、飛鳥様を(顔が好みだったから)拉致る流れにするか、咼王を畏怖するランク下の鬼からの献上品で飛鳥様を手に入れるか等、方向性を探ってる所で、顔合わせの希望シチュエーションがあれば伺います。
すっかり遅くなってしまって申し訳ございません。どうぞ宜しくお願い致します
両腕の裏側を見て奥深く埋まっているピンクダイヤモンドのような宝石を確認する。これのせいで呪力や真力といった力が出せず、血も不味いようだ。生まれた時からあったようだが、なぜあるのか分からない。
警報のような音が鳴る。戦闘の練習が始まる時間だ。今ある仕事をテキパキと終わらせ、闘技場の中へ入る。
雪が降り積もり、冷たい風が鼻を刺激する。
「…もう冬か。」
配られた木刀を使い、寒い中、練習をし始めた。
_
咼王様完全復活後に復活させていただきました。
容姿は前世と変わらずですが、特別に使えるような力は腕に埋まっている宝石のようなもので制御されて使えないです。その代わりに咼王様でもその力を察することはできないという設定でいかせていただきたいです。
よろしくお願いいたします。
世界から鬼が消え、世の中が落ち着いて行くさ中、意思を持つ光粒は深い山林の一角に集まり、次第に質量を増していく。そこは古より神域とされる信仰の対象が祀られた場所であった。
光粒同士がぶつかり合い、目映いエネルギーを生む。無数の粒が無数に衝突を繰り返し、中心の濃度を上げていった。そうして光はとある生物の形を作る。
瑞獣。古来よりそう呼ばれた想像上の生物。吉祥の象徴。
一度だけ、飛鳥の前でこの姿を取ったな。そう、咼王は思った。
霊山の頂より下界を見下ろす。どれだけ力を気流に乗せても飛鳥の姿は無かった。ただ全てを包み込むように、“飛鳥”だった力が世界を包み、世界に溢れ返っている。
現在はまだ、だ。いずれその力は溶ける様に無くなっていってしまう。
咼王は淋しげに、静かに世界を見つめた。
もう二度と感じたくないと思った感情。よもやまた出くわす事になるとは…。
甲高く、か細く、心深く、永く、その嘶きが次元を超えて響く。その息が閉じるのと同時に瑞獣は身体を黒く反転させた。いつもの巨大な一つ目玉を有する黒い塊に。
だが、目玉はその瞼を伏せると人間の影を形づくり、顔のない人形となって街へ下って行った。
_
いえいえ、大丈夫です。何の考えも無しに、喜び勇んで飛鳥様の腰に突っ込んだ咼王が悪いのですから(笑)
神術の効果は、咼王からすれば『漂白された』状態←光粒化 とさせてもらいました。渦なり気流なり流れがあれば必ず何処ででも存在できる子…なので。咼王は一応は鬼なんですけど同時に自然現象…とも。
で、後は飛鳥様の復活お待ちしておりますが。時間経過がどの位になるのか判断が難しいので、その辺お任せ致します。
よろしくお願いします
そんな時、全身に痺れと痛みが走る。同時に飛鳥は苦痛な声を上げた。背後を睨めば腰から黒蛇が体内に侵入してくる。身体が咼王の色に染まっていく。身体を蝕んでいく。己の力で抑えようとすると力不足で突破される。廻に力を分け与えたのが原因だ。
「うっ…がぁっ…!」
咼王の力によって身体が浮き、まるで吊り下げられているようだ。廻と神楽が助けようとすれば、己の身体が勝手に動き、彼らを攻撃する。
咼王の全てをちゃんと受け入れていれば、こんなことにはならなかったのだろう。
「……咼王。」
私が悪かった、馬鹿だったと伝えたいのかすまなさそうに笑みを浮かべる。
【神術〈呪・真・恨・怨〉守護】
術を心の中で詠むと身体が一気に白く輝き、半透明になり、己の力がオーラを出して全国を覆う。すると、全国の鬼達の悲鳴が聞こえ、出てくる鬼達は少しずつ塵となって消えていく。天にいる咼王も身体にいる咼王も例外ではなかった。
身体から再びオーラを拡散させると元の色に戻り、ふわりと足に地をつける。廻と神楽が駆け寄ってきたが、時既に遅しだ。指先から力へと変わっていく。
「……私が消える。」
身体が自然の力になるのが分かる。身体は少しずつ白い力と変化していき、空に向かって浮遊する。
すまなさそうにする廻と泣く神楽を見て「私は大丈夫。」と言った。
全身が消えようとした時、遠くから仲間達が見ていることに気がつく。色んな思い出を思い出し、仲間達に向かって今までにない笑顔を向けた。
そうして、飛鳥は生命を守る存在となった。
_
咼王様どうにかせんと進めれないので…勝手ながら咼王様の行動こちらで決めさせていただきました。すみません!
神術を使ったことで咼王様も例外なく塵とさせてしまいましたが、実は完全に塵となっておらず、塵の状態からまた膨大な力を蓄えて元に戻る等にすれば問題ないかと思います。
生まれ変わりは咼王様の完全復活後にさせていただきます…。
馴染むと言う意味では人間の方がいいかもしれません笑
2人っきりの時は人外でいけるかと笑
「うっ…がぁっ…!」
咼王の力によって身体が浮き、まるで吊り下げられているようだ。廻と神楽が助けようとすれば、己の身体が勝手に動き、彼らを攻撃する。
咼王の全てをちゃんと受け入れていれば、こんなことにはならなかったのだろう。
「……咼王。」
私が悪かった、馬鹿だったと伝えたいのかすまなさそうに笑みを浮かべる。
【神術〈呪・真・恨・怨〉守護】
術を心の中で詠むと身体が一気に白く輝き、半透明になり、己の力がオーラを出して全国を覆う。すると、全国の鬼達の悲鳴が聞こえ、出てくる鬼達は少しずつ塵となって消えていく。天にいる咼王も身体にいる咼王も例外ではなかった。
身体から再びオーラを拡散させると元の色に戻り、ふわりと足に地をつける。廻と神楽が駆け寄ってきたが、時既に遅しだ。指先から力へと変わっていく。
「……私が消える。」
身体が自然の力になるのが分かる。身体は少しずつ白い力と変化していき、空に向かって浮遊する。
すまなさそうにする廻と泣く神楽を見て「私は大丈夫。」と言った。
全身が消えようとした時、遠くから仲間達が見ていることに気がつく。色んな思い出を思い出し、仲間達に向かって今までにない笑顔を向けた。
そうして、飛鳥は生命を守る存在となった。
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咼王様どうにかせんと進めれないので…勝手ながら咼王様の行動こちらで決めさせていただきました。すみません!
神術を使ったことで咼王様も例外なく塵とさせてしまいましたが、実は完全に塵となっておらず、塵の状態からまた膨大な力を蓄えて元に戻る等にすれば問題ないかと思います。
生まれ変わりは咼王様の完全復活後にさせていただきます…。
「心配ない…」
腰が抜けて立ち上がれない神楽と今にも食わんとする廿六木の間で、金環が響きながら走り回る。先程裂け目に投げた金環が、ちゃんと廿六木の周囲を回り、封じていた。
空間が開いた事で今の状態でも干渉しやすくなった。廻は走らせていた金環を廿六木側に投げ入れた。
「っと、何すんだよ!!あっぶねーだろっ!!」
廿六木は文句を廻に向けたが、無視して金環を白狼の尻尾の付け根に回した。次の瞬間白狼が唸り声を上げて牙を剥いたが、もう既にその時には廻の放った金環はしっかりと白狼の尾の付け根を拘束している。これで、相手の負力は半減する。
「兄様っ!!」
廻の姿を見て、神楽は堪え切れずに駆け寄ろうとしてきた。だが廻の視線は妹よりも廿六木に向いていた。幾つもの金環が廻の指の動き一つで一斉に廿六木に襲いかかるよう、彼の周囲を激しく回巡す。手も足も出ない状態で、廿六木は諦めた様に肩を竦めた。
「わかったよ。嵌めりゃいいんだろ。」
渋々金環を一つ手に取ると、廿六木は皆の見ている前でそれを飲み込んだ。喉仏が上下に動くと共に、金色の輝きがそこから走って彼の両耳に移動する。光が収まると金環と同じ拵えのイヤーカフが廿六木の左右の耳に嵌っていた。
これで、廿六木も白狼もある種、廻の支配下に入り、契鬼扱いとなるのだ。
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一応これで廿六木クン達、掌握したことになりますので。さくさくっと進んで頂いて構わないです。
ハッピーでもバッドでも、要は見方によりますので、飛鳥様が生まれ変わるとこまで行っちゃっても良いのではないかな、とは思うのですが。
咼王の吸血鬼化は承知しました。←やっぱり人型の方が良いですよね(笑)
「…ごめん。私のせい。」
今できることは廻を元の状態に戻すこと。そして、私と同じにさせてはいけない。
廻の手を包むように握り、己の真力を分け与える。廻の身体はとても複雑だ。元に戻すにはかなりの真力が必要だろう。
己の真力を分け与える程、咼王が身体を蝕んでくるのが分かる。いっその事、咼王と1つになって消滅してもいいかもしれない。
少しずつ呼吸が乱れる。そんな時、学園から白狼の力がこちらに伝わってきた。学園の方へ視線を向けるとその場で何が起こっているのか、一瞬にして理解する。
「…あの馬鹿。」
首に巻き付く蛇を一撫でするとこの部屋と学園を繋ぐ空間を開いた。
_
この後、どうしましょうか?
ハッピー・トゥルーエンドかバッドエンドに進んで、飛鳥が生まれ変わり…にして、前回相談させていただいた鬼と人間が普通に共同生活を送る感じの咼王が支配する未来の世界(吸血鬼もいる)に進めることを考えているのですが…。
可能であれば、咼王には吸血鬼として生活していただくことになると思いますが…。
「…ごめん。私のせい。」
今できることは廻を元の状態に戻すこと。そして、私と同じにさせてはいけない。
廻の手を包むように握り、己の真力を分け与える。廻の身体はとても複雑だ。元に戻すにはかなりの真力が必要だろう。
己の真力を分け与える程、咼王が身体を蝕んでくるのが分かる。いっその事、咼王と1つになって消滅してもいいかもしれない。
少しずつ呼吸が乱れる。そんな時、学園から白狼の力がこちらに伝わってきた。学園の方へ視線を向けるとその場で何が起こっているのか、一瞬にして理解する。
「…あの馬鹿。」
首に巻き付く蛇を一撫でするとこの部屋と学園を繋ぐ空間を開いた。
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この後、どうしましょうか?
ハッピー・トゥルーエンドかバッドエンドに進んで、飛鳥が生まれ変わり…にして、前回相談させていただいた鬼と人間が普通に共同生活を送る感じの咼王が支配する未来の世界(吸血鬼もいる)に進めることを考えているのですが…。
自分の意思でやってきたとは思いたくない事まで、思い出していた。それが事実なら、討鬼稟の元に戻るのも階堂を名乗るのも、許されない。破門で済めばまだ良い方だ。妹、神楽の可憐な笑顔を思い出し、胸の内が締め付けられる。守りたいと思っていた筈の存在を残忍に壊そうとしていた、その記憶が否応なく廻を苦しめた。
蛇姿のアオは不服そうにチロチロ細長い舌を出しては先端を震わせている。じっと飛鳥を見ていたが、ツィと顔の向きを変えて長い舌を出し、飛鳥の肌に触れさせた。
どちらかといえば、それは触れるというよりレロレロ舐めているに近しい…とも。
-----
>薬は廻からもらったあの玉しかないので...手錠外させていただきました(あれは薬なのか?)。
補足として。食せば人間の血肉に拒絶反応(激しい食あたり)を起こす、というものです。=食人発作が抑えられることも無くなることも無い。薬というより毒か呪い要素の方が強いですね。
自分の意思でやってきたとは思いたくない事まで、思い出していた。それが事実なら、討鬼稟の元に戻るのも階堂を名乗るのも、許されない。破門で済めばまだ良い方だ。妹、神楽の可憐な笑顔を思い出し、胸の内が締め付けられる。守りたいと思っていた筈の存在を残忍に壊そうとしていた、その記憶が否応なく廻を苦しめた。
蛇姿のアオは不服そうにチロチロ細長い舌を出しては先端を震わせている。じっと飛鳥を見ていたが、ツィと顔の向きを変えて長い舌を出し、飛鳥の肌に触れさせた。
どちらかといえば、それは触れるというよりレロレロ舐めているに近しい…とも。
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>薬は廻からもらったあの玉しかないので...手錠外させていただきました(あれは薬なのか?)。
補足として。食せば人間の血肉に拒絶反応(激しい食あたり)を起こす、というものです。=食人発作が抑えられることも無くなることも無い。薬というより毒か呪い要素の方が強いですね。
「…アオ、苦しめるやり方は駄目。私の言うことを聞かないのも駄目。」
視線を合わせて注意をしてみたが、ちゃんと分かってくれているのだろうか。廻に視線を戻して身体の状態を確認する。手錠を外した後だが、変わった様子はないようだ。
金環でアオを項から追い出したし、術をかける必要も無いか?
試しに片腕だけかけた術を解いてみた。
「なー、お茶しよーぜ。お茶。」
無邪気にナンパする廿六木を無視し続けて、神楽は他の師範代(上位の対鬼免許者)と共に廿六木等を囲う結界を張っていた。保護はしても、相手は鬼である。
「やっぱアンタ、すげー美人だよな。」
その度に無表情を貫こうとする神楽の顔がピクリと反応する。廿六木はそれが面白くて、何度もちょっかいをかけていた。
白狼は興味が無い様だが、その気迫は傀羅を牽制している。
「しっかしさー、アイツもこんな美人の妹が居るんなら隠さず俺に紹介してくれても良かったのにさー」
白狼の背中で楽しそうにはしゃいで、廿六木はそんな事を漏らした。勿論廿六木に悪気はない。それ故無遠慮に彼の言葉は神楽の心を抉った。
「全く、廻のヤツも他のオンナを人形にするより、妹を人形にした方が余程カワイイだろうにさー」
「廻…!? 兄さま!!?」
その揺らぎでそれまで張っていた術に綻びが生じる。廿六木はすかさず神楽に近寄った。
「やっぱアンタ、とびっきり旨そうだぜ。」
舌なめずりする廿六木の双眸が鬼の輝きを魅せる。一手遅れた神楽はの瞳は恐怖に震え、戦慄いた。
キイィィィン、と鍔鳴りのような音が響いた。金環が複数辺りをぐるぐると回る。雷鳴のような鋭く弾く音が響くと空間に数秒間裂け目が生じた。飛鳥に金縛りをかけられている廻は、生じた裂け目に金環を転がし、何処かへと飛ばした。そして別の金環で己の首を捉えて封嵌する。
「クッ、」
首が締まる苦しさに唇を噛んだ。けれど背中から何かが抜けていく感覚に、少しは功を奏したと理解する。
黒い紐は床を這い、壁を伝って飛鳥の立つ真上の天井へと昇っていく。その頃には蛇の形になっていた。そして頭上から飛鳥のうなじ目がけてボト、と落ちてくる。
取り敢えず、落ち着かせるためにも廻に近づけばすぐに手錠の鎖を掴んでベッドの上に座らせる。手錠を外した方がいいのだろうか?しかし、そうすればまたあいつが出てくるかもしれない。術を使う方法もあるが、この状態だとかえって危険だ。
どうしようか頭を悩ませていると、首根っこからアオが見えた。アオのせいでこうなっているのであれば、身体が動かせること、声を発せていることに納得がいく。
「...アオ?これ、アオのせいなの?そうなら離れて。」
アオに話しかけてみるが、反応がない。猫のように気まぐれなのだろうか。
ここには睡眠薬も何もない。あるのは廻から押し付けられたあの玉だけだ。
仕方ない...。
飛鳥は覚悟を決め、ポケットから手錠の鍵を取り出せば廻の手首にはめられている手錠を外した。そして、体が動かせないように金縛りのような術をかけた。
_
薬は廻からもらったあの玉しかないので...手錠外させていただきました(あれは薬なのか?)。
代わりに術で身体おさえつけてます。この後どうするか?飛鳥はまた考えます。警戒はしてますが、背後に気づかないくらい考えるので...アオ(咼王)の好きな展開に持ち込むこともできます 笑
(方法、これしか思いつかなかったです...。)
「…ァガッ!!!」
激痛が廻を襲った。反射で体が縮こまる。アオはそのまま彼の肩甲骨の下から無数の黒糸を生やさせ、コウモリの様な羽を作り上げた。
羽は廻の意思に関係なく、自力で羽ばたき、廻の体を浮かせる。そうしてベッドの上で羽に吊り下げられた廻が、半分白目で喚いていた。
『飛鳥!頼む!この手錠を外してくれ!』
本来なら動かない筈の腕を掲げ、ガチャガチャと乱暴に手首を動かす。
---
廻の声も腕も、アオが操ってます。まだ手錠の効力が効いてる筈ですし。廻に対しての、アオの扱いが荒いので、廻がヒドイ怪我を負う前に何とかして頂けたらいいなー…とか思ってますが。そこは飛鳥様にお任せしますね。
「…はぁ。面倒なことになった。」
廻を見ているアオに視線を移せば首根っこを摘んで廻の肩に乗せる。咼王がのこした生命らしきもの、そして踏まれたというのに復活したということと喋りだしたかと思えば糸になって巻きついてきたこと。アオは鬼だということを理解した。
「…アオ、廻をベッドまで運べる?」
なんて言ってみる。アオが言うことを聞いてくれるのだろうか。
そう思っていた時、スマホのバイブが別室の机の引き出しの中から聞こえてきた。飛鳥は視線を逸らして別室へ向かう。
中に入り、机の引き出しからスマホを取り出せば、内容を確認する。案内人から心配の電話が何件もかかってきているようだ。
今も無視をしているというのに、諦めない。相変わらずしつこ過ぎる。…どうしようか。
廻を保護した今、案内人に連絡した方がいいのか、前のように学園前に置いてから連絡した方がいいのか飛鳥はとても迷っていた。
_
アオにとりあえず運ぶ指示を出してみました笑
アオが着地した様子は…彼女は見てません。Sorry(._.)))
「キュゥゥウウイッ!!」
体操選手みたく、百点満点と言わんばかりに胸を張った真っ黒な赤目のハムスター…『アオ』が自信満帆な笑顔で飛鳥を見上げる。キラキラとした眸は「誉めて!」と催促していた。
飛鳥に頼り切りで安全な場所へ移された廻は、項垂れたままだった。自身の不甲斐無さを痛感していて、詫びようにもろくに喋ることすらままならない。
そんな折、目に入ったのが真っ黒なハムスターだ。ハムスターの姿をしているが。廻にはあの上空を覆う禍々しい存在として映っていた。
「……、……、」
それを飛鳥に伝えようと口を開いたが、声すら出せない。ハムスターはゆっくりと振り返り、廻に目を合わせるとニタァと不気味な笑い顔を向ける。
_
まだくっ付けてませんが(笑) あざとくアオは飛鳥様にだけ、ぶりっ子アピールしてます。
で、「廻の背中にくっついたら、翼広げて飛ばせるよー」と身振り手振りで伝えるかも。
どういうことだろう…?騙しにきているのかと思ったけど、様子と気の流れにおかしい所は無い。
「…ァ、…ァスカ…にげ……ろ。」
廻の細い声を聞き、背後に振り返れば空から黒い雨糸が降ってくる。自分と廻をまとめて空間のバリアを一瞬で造り、黒い雨糸を防いだ。
考えている暇はない…か。
取り敢えず廻を浮かせて自分の部屋へ繋がる空間を開いた。
_
アオを廻の背中にくっつけさせて移動、構いませんよー!
ヴィラン化の有無はお任せいたしますが、先程顔に巻き付かれたので飛鳥は警戒してると思います(アオ=咼王だということにはまだきづいていませんが)笑
何故…神鬼破 飛鳥が此処にいるんだ?
確か此処は染鬼達の領域の筈。だが廻自身、自分のいる場所が何処なのか、把握できていなかった。覚えているのはあの強大な黒い渦が東京の空を占めていた事位で、それから何かあっ…て、今こうしているのだろう、か?
「…ォ…、」
兎に角無事だったんだな、と言おうとしたものの。手錠の影響だろう、口舌がうまく動かない。だが、廻にとって重要な物事は他にあった。
安堵した表情で飛鳥を見る。矢次早に廻は記憶している場所と現在の場所が違うことを認識した。恐らく時間もそれなりに経過している? 記憶が飛んでいるのは間違いない。思い出せるだけ思い出そうと考えたが、今は悠長にしてられないと空から降る黒い雨糸に廻は対応を変えた。
「…ァ、…ァスカ…にげ……ろ。」
呂律が回らないなりに懸命に声を出す。動けないなりに廻は飛鳥を気遣っていた。彼女だけでも逃がす事が出来れば、と。
_
チートに乗っかって廻のヴィラン化もひとまず0にしてみました。全能力使用×ということならきっと言葉も喋れないと踏んで呂律回らなくしてます。
もし飛鳥様が廻を助けるんなら、アオを廻の背中にくっつけさせて浮かせて移動させようかなーなんて考えてますが。いかがでしょうか?(その際に最ヴィラン化あり…とか無しとか?)
廻がそこまでできるとは思わなかった。手の平に残る廻の温度とその感覚が嫌という程伝わっていた。破れた服に手の平を擦り付け、瞬く間に新たな服に着替える。
どうしようか考えていたその時、自分に酷似している人形もどきが具現化し、具現化していない部位は綿で繋がっている。頭部は液体にまみれて溶けている。まるでゾンビのようだ。髪をかきあげて透眼で確認してみる。どうやら自分のエネルギーから人形もどきを具現化しているらしい。
己の手に返ってくるエネルギーとその基となる空間を破壊の術を身振りでとなえて消滅させる。
そこまで区間に関与できるなら…残された手は……。消える人形もどきを見つめながら考える。
……時間操作ができないならこれしかない。
空間からあるものを取り出す。一見普通の手錠だが、はめられた相手の能力を全て使用不可能状態にし、筋肉によって生みださせる力も0にする代物だ。これを使えば、廻でさえも自分でさえも逮捕できる厄介で便利なものである。しかし、これをはめさせるには相手の動きを見計らってはめる必要がある。
手錠を透明状態にして身の周りを浮かせながら複数の分身を生み出した。自分の透明状態は解除しないまま、一斉に襲いかかったところを手錠を操り、無理矢理両手首にはめる。そして、逃げないように廻の胸ぐらを掴んで透明状態を解除しながら話しかけた。
「…動物は好きだけど獣(けもの)は嫌い。胸もそんなに大きくないし、人形とやればいい。」
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廻さんが廻らしくなくなっていく…ので、無理矢理ですが、手錠を使ってとめてみました。
手錠は相手の能力を全て使用不可能状態にして筋肉によって生みださせる力も0にする代物です。
チートみたいでスミマセン…
興奮する廻の息が空間の隅々へ広がっていく。廻の掌が無理やりに飛鳥の手を動かし、その感触を強引に飛鳥へ送る。更に空間そのものを形作るエネルギーを飛鳥の手に注ぎ込み、飛鳥の人形を作り出そうとしていた。今はもう、彼女の意思などどうでもいい。蹂躙する事が何より、廻には大事だった。
「出て来いよ、オラァ!! 見えてんだろ!! テメェの面グチャグチャに汚してやるぜ!!」
廻は部分的にしか成り立っていない飛鳥の人形もどきに、迸る濁った液体をぶちまけた。頭形と髪のみ具現化した飛鳥人形の頭部が、液体を被った部分からじゅわじゅわと溶ける。具現化していない部分は元から綿のようなものが伸縮していて、それぞれの部位をヒトの形に繋ぎとめていた。
更に廻は具現化した飛鳥の大きな胸に爪を立て、引き千切る様に持ち上げる。ぐにゃりと人形は折れ曲がり、半分溶けた顔の無い頭が空間の向こう側の飛鳥に向けられる。
凡そ、階堂廻とは思えない行為であった。今までの沈着冷静な振る舞いが偽りだったのか、嘲り襲う今の暴虐が本性なのか。わからなくなる程に酷い有様だった。
_
飛鳥様が切り落とした側を使わせて頂きました。
以前咼王が真似た飛鳥様の劣化版…みたいな?人形です。
あんまり空間自体をエネルギー分解してしまうと、崩壊して、廻自体(存在)存続出来なくなってしまうのですが…今の廻にはどうでもいい事みたいです。(そして、更にゲスくなっていく。。。)
「ア、オッ…邪魔…!」
絡みついた毛をなんとか退かして繋がっている手首を見ては、己の手首を切断した。声にならない痛みが込み上げてくる。空間を操作して自分の姿を消し、廻から更に距離をとった。
廻が何をしようとしているのか、なんとなく分かる。しかし、受け入れるつもりはない。例えそれが咼王であってもだ。
切断された所から己の手を再生させる。
「……。」
彼女がやることはただ1つだけ。廻をあの人達の所へ帰さなければいけないということだ。とはいえ、この状態の彼を連れていくのは難題過ぎる。空間を使えば何とかなるだろうか?
姿を消したまま廻の周りを空間で覆い、檻を作ってみた。
_
飛鳥も普通の人間では無い、鬼に近い存在なので繋がる度に繋がった所をスパッと切断させていただきますね。
再生も無限ではないので、人肉を取り込まないといつかは切断する気力もなくなるかと思われ……。
『カゾク、ヲレ、アスカ、カゾク!』
にんまりと眼を細めると同時に睫毛が伸びて飛鳥に絡む。その毛が飛鳥の視界を奪った一瞬、廻は地面に飛鳥を押し倒した。
押さえ付ける廻の手首と飛鳥の手首が、あり得ない事に同じ空間で突き抜け、癒着した様に重なっている。更に錘の荷重でもあるのか、押し潰されそうな力が掛かってきた。
「手間、かけさせるなよ。」
勢いよく転がり回る廻の金環が飛鳥の服を引き裂いた。裂けた生地の間から飛鳥の白い肌が垣間見える。廻は躊躇う事なくその肌にざらりとした舌を這わせ、むしゃぶりついた。
_
アオ→元の姿に戻る=咼王 …という構図ですが。咼王なので絶対に死にません(笑)
野獣化・廻、早速飛鳥様を襲わせてます。普通じゃ(飛鳥様に)逃げられるだろーという知恵の元、幽霊の…生身の体すり抜けみたく、互いの手首が一所で交差(多重存在)している形です。(両方生身なので、本来なら細胞潰れちゃうんでしょうけど)
一応、廻の術式ですが。無理やりねじ込んだ形なので、結構不安定かつ歪んでおります。解除は慎重に…
廻を突き飛ばし、地面に手をついてしゃがみこむ。
「アオ…!」
名前を呼んでみるが、返事も反応もない。廻を思いっきり睨みつけた。アオがハムスターではなかったことはどうでもいい。立ち上がれば廻の胸ぐらを掴んだ。
「どういうつもり?私の家族に手を出して…。」
廻を助けたい想いで行動したのだが、今の行動で半殺しにしてしまいそうな勢いだ。
_
アオさん(咼王)、しんでませんよね…?多分…
「キュゥイ、」
飛び出してきた黒い塊は、くるくると廻の回りを駆け回った。ハムスターの形をしていた筈が、どういうわけか次第に変化して、真っ黒な球状の毛玉になって跳ねている。しかも跳ねる度に黒糸を廻へと伸ばし、何かを探っている様でもあった。
元『アオ』は、かつての咼王の如く、黒玉の一つ目玉の姿で鋭く廻を威嚇していた。
『ギャワウギャワウゥッ!!』
そう、それはまるで小型犬が吠えているような。
ダンッと強く叩き付ける音と共に、ぶちゅ、と潰れて何かか飛び散る。
「…うるさい。」
廻はその土気色した体を起こすと、緩慢な動きで飛鳥の方を振り返った。
--
ゾンビ臭が漂いそうですが。廻は生きてます&鬼化してません。(念の為)
早く助けないと…。
そう思っていた時、鬼化の進行で身体が痛み、時間の停止を維持できなくなった。
「っ…!」
再び無数の糸が現れ、それを空間の力でバリアを造り、糸を破壊する。
どういう訳か時を操れない…。空間の力……。
無数の糸を防ぎながら考えると思いついたのか、自分に極薄の空間を纏わせた。そして咼王に触れると、触れた箇所にクレーターができる。
「これなら…。」
咼王の中を深く抉りながら廻に近づく。そうしてやっと廻に触れることができると廻に同じ空間を纏わせて抱え、一気に咼王を貫いて脱出した。
胸ポケットのハムスター「アオ」は急にもがき暴れ出した。懸命にポケットから這い出して飛鳥にここから離れるように訴える。
「キュウキュッ!! キュキュィッ!!」
鳴きながら小さな手で飛鳥の髪を掴んでは、引っ張るを繰り返す。何とかしてここから引き離したい、そんな様子にも見えた。
上空にある咼王の本体は留まる事無く肥大化し続けている。もしこのまま放置すれば、もしかすると街全体、いや世界中が飲み込まれてしまうのかもしれない。速さは遅々としていたが、質量は増えていく一方だ。廻の姿さえ見えない程、色がどんどん濃くなっていく。
時折、中で渦巻く部分が見えたかと思うと、そこに大きな眼が現れた。くるくると忙しなく回転し、何かを捜しているようにも見える。次第にあちらこちらで渦は巻き起こり、そして一つの大きな渦が開いた。
渦の縁を細く長い黒糸が縁取っていく。巨大な睫毛のように、繊細に曲線を描いて、馴染みのある眼がゆっくりと瞬き、そして飛鳥を捉えた。
「キュキュウッ!! キュキュキュィッ!!」
血相を変えて『アオ』が喚く。空からは一気に無数の糸が、降矢の如く飛鳥目がけて降り注いだ。
_
お待たせいたしました。
一応ハムスターの『アオ』も、咼王の一部なんですが。もしかしたら咼王の良心に当たるのかも?な感じになっちゃいました。上空にいるのは多分、完全な欲望の塊です。
飛鳥様の周囲から、廻の排除を試みて取り込んだ状態ですが、廻の思考の影響を受けてしまっている感じでしょうか。
この後の廻に関してなのですが。咼王に毒気を抜かれて昔の廻に戻るか、相乗効果で野獣化して飛鳥様を襲う廻になるか、選んでいただけたら助かります。
「アオ?素敵な名前。」
「ウ」は口を閉じているように見えたのか、アオで終わってしまった。
手のひらにのせていたハムスターを胸ポケットに入れ、察知に意識を集中させて咼王を探す。
……驚いた。
咼王と廻が一緒にいると思わなかったのか、気づけば立ち上がっていた。
「…助けないと。」
廻はあの人の家族であり、飛鳥にとっても大切な存在だった。今は仲間ではないが、助けないといけない。
すぐに咼王と廻がいる場所へ空間を開き、移動した。
_
大切であれば、助けますよ。
助けても廻は多分変わらないかと思いますが、気にしないです。
目一杯口を開いて、次に丸く整える。最後に小さくすぼめていた。まるで「ア」と「オ」と「ウ」を唱えているようだった。
空の上、巨大な黒い球体が渦を巻いていた。咼王は肥大化し、質量を増していた。
倒れた廻をも飲み込み、際限なく空一杯に広がろうとしている。
_
一生懸命「カオウ」と言ってるんですが、飛鳥様に伝わるでしょうか?
そして廻ですが。ひとまず咼王の腹の中…ってところですね。飛鳥様は助けに行くのでしょうか?
「…構って欲しいの?」
黒ハムスターが気になったのかいつの間にか涙は止まっていた。それでも、ぽっかり空いていた。
黒ハムスターをまじまじと見つめればそのお腹を己の鼻先に当てる。ハムスターの体温と毛並みがとても心地よい。
「可愛いね。名前欲しい?」
_
廻さんどうなりますかね?
まさかタヒ……?
「キュウィィキュウィィ」
声をかけながら頬を舐めて、笑って、とでもお願いするように飛鳥の口角を引っ張り上げている。と思えば柔らかく頬に手を添え、ぷにぷに押してみたり。うなじにぐりぐりと頭を擦りつけてみたりと、何かしら忙しそうに動いていた。
廻は完全に咼王に呑まれていた。スライム状の液体と化す咼王の分身は、廻を閉じ込めたまま、ゆっくりと空へ浮き上がっていく。抵抗するも、現状これ以上浸食されないよう術を維持するので精いっぱいだった。廻はどうにもならない体をどうにか動けるようにする為に、必死で策を練ってみたが、全ては徒労に終わってしまった。
その内、咼王の鬼魄粒が防術の僅かな隙間を掻い潜って、廻の体内へと侵入してくる。その時になって初めて廻は恐怖を覚えた。
「!!!!!!!!ッ」
声にならない悲鳴を上げて廻は暴れた。だが、そうなればその分だけ咼王の浸食は早まっていく。細い線虫に心臓を締め付けられていくような苦しさを味わいながら、廻はゆっくりと力尽きていく自身を感じた。
_
そうです! 黒ハムスター(白でもだけれど…)は、いわゆる咼王の分身ですよ(笑)
勘違いされたままなのは、咼王にとっては好都合、というものです。何せ公然と飛鳥様のそばに居られますからね。
咼王から生まれるもの(ハムスター/鬼魄粒/などなど)
=咼王の分身 なので。全部咼王には筒抜け状態とも。
壊れ物に触れるように人差し指と親指でハムスターの頬を軽く持ち上げる。
「……咼王ってあんな子だったっけ?」
頭を一撫ですればハムスターをそっと降ろし、三角座りの状態で顔を下に向ける。なぜか咼王に対する想いが込み上げ、感情が昂っているせいか目から一粒の涙が頬を伝う。
「……神鬼のくせにあんな風に言うのは狡い。」
飛鳥の脳内と心は咼王でいっばいになり、無防備状態になる。隙間から咼王の想いや呪いが入り込み、じわじわと身体を含む全てを真っ黒に染めていく。
_
ハムスターって多分咼王から産まれた生物的な感じですよね?
私、読解力なさすぎなのでとりあえず飛鳥はハムスターと咼王を今も別物として考えている状態で進めます…!
『敵ダ、ト言ウならヲレを刺セ!ヲレは!ヲレわ!ヲレワ!Oレワ!!!』
甲高く鳴きながら全身の毛が伸びて飛鳥の身体を覆った。しかしすぐにそれは儚く蒸発し、黒い光粒となって揺らめきながら空へと消えていく。咼王の身体全てが溶ける様に形を失くして鬼魄粒へと変わる。
ただ一つ、飛鳥の手の上に乗った真っ黒な塊を残して。
塊は、すっくと立ちあがり、紅玉のような円らな瞳を潤ませて、まっすぐに飛鳥を見つめた。それは真っ黒なハムスターであった。
--
遅くなりました。。。
ハムスターはあのハムスター手指の黒バージョンです。(手にくっ付いてないので…独立してますね)
グッと拳を握り締めれば、咼王の胸部を押して離れさせてみる。しかし、まとわりついてくる蛇と力強い腕には敵わない。
「っ……いい加減にして。私と咼王の関係は終わった。敵同士なんだ。」
毛むくじゃらの体を撫でることも無く、専用ナイフを抜いて咼王の胸に突きつけた。
声、というより幾つもの音が重なったような、少し機械的なものが響いた。スライム状の体はゆっくりと集まって、飛鳥を抱き締めたままの腕を起点に人間の形を取っていく。次第に全身が出来上がり、ベルベットのような柔らかい質感の獣毛を肌の全てに生やしていった。
股間から伸びる蛇は相変わらず、飛鳥の腰にまとわりつき、よりきつく抱き締める。子供が、というよりペットがじゃれつくみたいに、毛むくじゃらの真っ黒な顔を彼女の頬やうなじに擦り付ける。臀部の上、尾骶骨にも短い突起が伸び生えて、左右にブンブン振り回していた。
『主の傍が良い。ヲレを置け。主の傍に…』
相変わらず声というよりも多重音の響きに近いが、先程よりはより鮮明に、人の声に近づいてはいた。
--
一応撫で心地は柴やシロクロちゃんのような肌触りになっております。飛鳥様に気に入られるなら!!ってんで、好き放題に姿形を変えてるので…もう暫くは人獣のままかも、です。
書き甲斐があるので、そう言って頂けると嬉しいです!
身動きが取りにくい状態に彼女は溜め息をつきたくなったが、ぎゅっと抱きしめた。
「……久しぶり、とでも言うべきかな。咼王とは私の中で会ってるし…。」
自分の立っている所に空間を開き、互いを部屋に戻した。光に当てられ、咼王の状態がよく見える。抱きしめる手を緩めて咼王をそっと押す。
「……何してるの?離れて。」
_
何が起こるか分からない、咼王の変形大好きですよ笑
とりあえず、見えないので咼王を巻き込んで部屋に戻ってみました!
飛鳥の肌に触れたのは、力強く抱き締める腕の感触であった。突き刺さるような鋭さは微塵も感じない。どこまでも優しく、温かく、愛おしむ様に穏やかな気が彼女を包み込む。目の前に広がっているのは相変わらず真っ黒な視界なのだが。
同時刻、術が敗れたのはすぐさま廻にも伝わった。
全ての指の神経が弾き飛ばされたような、鋭い痛みと軽い痺れが指先に走っている。予想はしていたが、全く飛鳥に触れられていないのが少々癪に障っていた。
廻は後を追うべく、今居る場所から敗れた術が展開されている空間へ、界を開いた。そこに居るであろう飛鳥の気配と姿を探すものの、黒く埋め尽くされていて全く見えない。どころかそれらは廻を追い出すように、膨れ上がり空間から彼を押し出した。
コールタールの如く纏わりつく黒い液体は、意思を持ったまま廻に張り付き、動きを制限させる。
_
咼王→飛鳥様にべったり…な状態です(笑) 物理・精神・見た目的(?)に
黒いスライムが飛鳥様を覆っている感じ、でしょうか。
多分、咼王的には飛鳥様をベロベロしてます。←犬が顔を舐めるみたいな
相変わらずの変(成形)態…ですみません
わんちゃんたちはちゃんと保護されたのかな…。
確認するために空間を開こうとすると、そこから咼王の気配と廻の気力を感じ、思わず手を引っこめてしまう。
なぜ咼王が中にいて廻の気力を感じるのか。想定外過ぎて頭の整理が追いつかない。
だが、咼王がこの中にいる。開いてみるに越したことはないだろう。
唾を飲み込み、空間を開いた。
_
咼王の登場、嬉しいです!
楽しみにします!笑
なかなかどうして。厄介な作りであればあるほど無理矢理に抉じ開け、暴いていく快感はどうにも止められそうにない。抑え込んでいるものの、漏れ出た笑声が廻の規律的なイメージを壊していく。次に彼女が空間を開いた時、魔手が彼女の肉体を捕らえ、穿つように何重もの呪縛と呪輪と呪怨を仕掛けた術を放っておいた。
この程度の術式に堪えるような彼女では無いだろう。凡そ人間に仕掛けるものとは言い難い、極鬼相手の術式を愉し気に飛鳥へ掛けようとしていた。
そんな廻を見守るように降り注いでいた咼王の鬼魄粒は廻が描いた術式にくっ付いて、空間へと入っていく。細く長く、糸のように巻き付き解れながら。幾度も姿を変えた昔のように、極細雨みたいに天からその黒糸は降り垂れていた。
_
では、そろそろ咼王本体も登場させてみましょうか(笑)
彼女も名残惜しかったが、弱音は吐いていられない。
空間を閉じて再び別の空間を開いた。すると、かなり遠くから廻の放つ気を感じた。どうやら逃亡したことがバレてしまったようだ。
すぐに空間の中に入り、入口を閉じる。
縄張りともいえる家の中に戻ってきた。ベッドに寝転がり、息を整える。
多分、廻はまた私を探すはず。手っ取り早いのは倒すことだけれど、どうしてかその気になれない。
ギュッとシーツを握りしめると身体に痛みが走ってきた。
「うっ、うう…!」
身体が熱を帯びる。数時間経ち、治まった時には彼女の手は青白くなっており、爪は鬼のように尖っていた。
……平気だと思っていたのに、咼王につけ入る隙を与えてしまったらしい?…心を安定に保つのは難しいらしい。
_
この後の展開、どうしましょうか?
廻を倒せないという弱音を吐いてしまったせいで一時的にでも心が不安定になり、鬼化が進んじゃった…。というふうに持っていってます。
つい先刻まで瀕死だったのを忘れたように、明るく楽しそうに廿六木は叫んだ。上半身を立ち上がらせて、飛鳥に付いていきたいとアピールする。白狼はそんな廿六木を宥めすかす様に、尻尾で背中に押し戻して、ゆっくりと飛鳥に瞬いてみせた。
スッと尻尾の先を飛鳥の頬に触れさせる。名残惜しむように、そして無事を祈るようにひと撫ですると、白狼はしっかりと背中に廿六木を抱えたまま、飛鳥が開いた空間へと足を進めた。
廻は、逃亡して誰もいなくなった広間に立つと、床に転がり落ちた金環を拾い上げた。そして口元を静かに歪めていく。
やってくれたな。そう心内に秘めつつも、クックッと喉奥から小さく吃音が漏れ出ている。
その表情は猟奇じみた笑みに蝕まれていた。
---
モフりやすく、尻尾でナデナデをさせてみました。この後きっと廻が追っかけてきますね。
「ここを離れる。白狼、あなたはその人を連れてついて来て。」
空間を開き、この場所から遠く離れている所へ白狼達と共に降りれば、すぐさま空間を閉じた。そして、近くにある公衆電話を手に取り、己の気力を使って神楽の携帯に電話をかけた。
神楽の携帯には知らない番号からかかっているのだろう。出た瞬間に名乗り出る。
「私…神鬼破飛鳥。1度しか言わないからちゃんと聞いて。」
公衆電話の側で待つ白狼達に視線を向けて話を続ける。
「今から学校に守護してほしい者たちを送る。廻から私を助けたから多分殺されると思う。だから、守って欲しい。」
神楽が心配しながらも何か話したそうにしているのは電話越しにでも分かる。
「…私には時間がない。…いい?ちゃんと守らなかったら…学校を潰してあんた達も殺す。」
最後には冷たい言葉を放ち、電話を切る。
あんた達というのは神楽を含め、先生や生徒も皆殺しということだ。
…私らしくない。
公衆電話から離れると学校へ繋がる空間を開き、白狼達に向かって口を開く。
「…入って。話は聞いたでしょう。廻から逃げるにはこの方法しか今は思いつかない。」
_
白狼達が空間に入る前に遠慮なくもふらせていただきます笑
軽く返事を返して廿六木は彼女の指の金環に手を伸ばした。ピリピリと指を刺す刺激はあるものの、大したことはない。つまんで回せばいとも簡単に抜けた。
「ナンだ。えらく簡単じゃねえか。」
何で抜けなかったのか、問う様に飛鳥を見る。子供みたいに、得意気に抜いた金環を飛鳥に見せびらかして無邪気に笑った。
「で、どうするんだ? アンタは。」
片手間に金環を放り投げてはキャッチを繰り返しつつ、廿六木はそう飛鳥に問い掛けた。白狼はその危なっかしい遊びに気を揉む様に、廿六木の動作を心配そうに見つめている。止めさせだからか、時折飛鳥に援軍を頼む様に目線を送りもしていた。
_
じゃあ、飛鳥様に脅してもらう方で(笑)
廻の妹 神楽はテンパって、きっと聞き入れられないと思いますので。(咼王ウィルスに汚染されての染鬼ではなく、両方そもそも鬼だから)
白狼の尻尾、遠慮なくモフってください(笑)
寝ている間にはめられたのだろうか。空間が勝手に閉じたのも多分この金環のせいだ。
「…私は廻のものじゃない。勝手にそうしようとしているだけ。」
金環を外そうと試みる。しかし、それは外れる気配がない。どうしようかと悩んでいると男と視線が合う。もしかしたらと思い、声をかけた。
「ねぇ、外してみて。私じゃ無理。」
金環がはめられている手を差し出し、薬指を男に向けた。
「外せたらお礼する。」
_
学校は結界で護られてますから、飛鳥が脅すか、無難なのは廻の妹さんに事情を話して護ってもらうとかでいけば、何とかなるかなーと思いまして笑
その時には飛鳥が白狼に暴れないようにお願いしますね。
ふさふさの尻尾、確実にモフります笑
「なあ。それって階堂のだろ?」
だるげに腕を上げて金環を指さす。廿六木はその指輪をつけている鬼を幾つも知っていた。
「アンタ、階堂のコレクションになったのか?」
動いているのもいないのも、階堂のコレクションには必ず金の環が嵌められていた。この下の階にも数多くいる。まあ、コレクションって言っても、大半は動かず飾っているだけの人形なんだけれど。
「そういや俺なんかに構ってて良いのかよ? 勝手に部屋から脱け出したらアイツに怒られんだろが。」
心配するように廿六木は飛鳥に向けてそう言った。先刻の優しい対応と白狼を見る目を思えば、階堂のコレクションになってるとはちょっと考え難いんだが。そんな優しい面を持つ飛鳥が傷付けられるのは、あんまり見たくない。そんな気持ちが廿六木の中にふわりと湧いていた。
_
廿六木くんは人鬼…なんですが。学校保護でも大丈夫?なんでしょかね。まあ陰性人鬼という見方で行けば、ただの不良。白狼は妖鬼の(位)賢鬼、といった所の想定です。主の廿六木くんがそもそも鬼なので、白狼は契鬼ではなく自主的に廿六木くんに仕えている、といったスタンスで考えておりますが。そういう場合でも学校が鬼を保護できるなら…良いんではないかと。
白狼の源となる鬼魄は、ふさふさの尻尾にしたいなと思ってます。
泣くとは思わなかったのか椅子に下ろせないかと周囲を見渡す。しかし、椅子や代わりになるものは見当たらず、頭を悩ませているとふと白狼が目に入る。
そういえば、このワンちゃんはこの男に付きっきりだ。白狼もこの男に対してどこか優しげな表情をしている。ということは、家族よりも大切な存在だということだろう。
「…ワンちゃん、背中に下ろすね。」
そう言って、白狼が伏せたのを確認すれば背中にそっと下ろした。
_
お気になさらず!
指輪を外して自由になった後、白狼と廿六木は学校に保護してもらおうかと思っているのですが、いかがでしょうか?
「なっ!! べっ別に平気っ…さっ!! ってか俺の部屋?なんて大層なモンねぇよ!!」
代わりに白狼を指さし、耳まで真っ赤にしながら飛鳥に顔を背けて言った。
「こいつと一緒にいりゃあ何処でも平気さっ」
降ろしてくれ、と駄々をこねる様に廿六木は軽く足をじたばたさせた。女に抱きかかえられるなんて格好が悪い。怒るというより恥ずかしいのだ。
「っ…! 頼むっ! 降ろしてくれよぉ、」
そう悄々に泣く廿六木の顔を、斜め上から白狼が舐めた。
_
遅くなってしまって済みません(陳謝)
廿六木くんのベッド=白狼のモフモフ 指輪は降ろして貰った時に気付く形にしようかな、と思ってます。(指摘は廿六木君がするので。多分抱かれたまんまじゃ指輪が見えない…)
短いですが、宜しくお願いします。
「なっ!! べっ別に平気っ…さっ!! ってか俺の部屋?なんて大層なモンねぇよ!!」
代わりに白狼を指さし、耳まで真っ赤にしながら飛鳥に顔を背けて言った。
「こいつと一緒にいりゃあ何処でも平気さっ」
降ろしてくれ、と駄々をこねる様に廿六木は軽く足をじたばたさせた。女に抱きかかえられるなんて格好が悪い。怒るというより恥ずかしいのだ。
「っ…! 頼むっ! 降ろしてくれよぉ、」
そう悄々に泣く廿六木の顔を、斜め上から白狼が舐めた。
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遅くなってしまって済みません(陳謝)
廿六木くんのベッド=白狼のモフモフ 指輪は降ろして貰った時に気付く形にしようかな、と思ってます。(指摘は廿六木君がするので。多分抱かれたまんまじゃ指輪が見えない…)
短いですが、宜しくお願いします。
「……名乗る程の者じゃない。…ねぇ、ここはどこ?」
彼の体に触れ、抱えあげる。硬い床に寝転がせておくよりもベッドの方が良いだろう。普通であれば気力を腕から流し込まないと通常より抱えあげられないが、体が鬼に近づいているのだろう。軽々と抱えあげられたことに内心驚いたが、顔には出さなかった。
「あなたの部屋まで運ぶ。硬いの嫌でしょう?」
_
廻にはめられた指輪にまだ気づいてない様子。白狼か廿六木君に指摘されるかしないと気づかないかもです。
「……名乗る程の者じゃない。…ねぇ、ここはどこ?」
彼の体に触れ、抱えあげる。硬い床に寝転がせておくよりもベッドの方が良いだろう。普通であれば気力を腕から流し込まないと通常より抱えあげられないが、体が鬼に近づいているのだろう。軽々と抱えあげられたことに内心驚いたが、顔には出さなかった。
「あなたの部屋まで運ぶ。硬いの嫌でしょう?」
彼が大丈夫だとわかると、寝入ったままの体を床に下ろして白狼は立ち上がった。弱々しい脚を踏ん張って立ち、疲弊した自らの躯体を奮い立たせる。その際、床で寝ている廿六木にも変化があった。
「…ん…、…ンん?」
寝ぼけ眼が白狼と飛鳥を見つめる。漸く廿六木は目を覚ましたようだった。
「…あ…れ? なん…で?」
自分がどうなっていたかも理解してないみたいで、白狼のくたびれた姿に首を傾げた。むしろ不安な目で白狼を見つめて、労わる様に震える脚を何度も撫でた。
「で、アンタは…誰なんだ?」
唐突に思い出した様に飛鳥に振り向くと、そんな風に声をかける。その瞳は全くの初対面の人物を見るような眼だった。
__
! 禁術!! 絶対廻は楽しんで使ってそうです(笑) 禁じられてること片っ端からやってそう。
一応廿六木君は、飛鳥様に遭遇した辺りから今まで…の記憶がすっ飛んでる状態です。
……うん。やっぱり、鬼のものだ。私が食べてしまった所を廻が適当につないだのだろう。
白狼と目線を合わせるとしゃがみこんで頭を軽く撫でる。
「……わんちゃん、少しの間だけ許して。」
そう言えばそれのつなぎ目を人差し指と中指でなぞり、彼の気力と鬼の気力を整えて分合させながら不要な気力を消滅させる。ある生物と鬼の何かを合わせて一体化させるその術は有り得ない鬼を造ってしまう恐れがあるために禁術として扱われ、使うと極刑だ。しかし、彼女に躊躇いはなかった。
彼が落ち着いたのを確認すると指を離して立ち上がり、再び白狼と視線を合わせる。
「これで大丈夫。少し安静にしてれば、普段の彼に戻る。」
_
ある生物と鬼の何かを合わせる(指定はない)術は禁術として扱いますね!
その方が面白そうだと思ったので笑
少なくとも、最初に相まみえた時とは明らかに何か違っていた。
白狼は何度も切なげに彼へと声を掛け続けた。心の温もりを持つ者が聞けば思わず寄り添ってしまいたくなるような、慈愛に満ちた歎声だった。その悲しみを表すように、立派な耳は力なく伏せられている。徐に、白狼は顔を上げた。
そして、悲しみに満ちたままの潤んだ瞳で、真っ直ぐに飛鳥を見つめた。
_
>廿六木君に手伝ってもらったらその後廻に○されそうですね…笑
どっちかっていうと、その場合は白狼が一番危うい状況かと。だから廿六木君連れて白狼ごと、とっとと逃げてくださいね(笑)
(白狼は廿六木君付きじゃなきゃ動かないです。ロル短くて済みません)
……私と話したくないのだろうか。
はぁと溜め息をつけば外に出るべく空間を開く。入ろうとすると、それはすぐに弾け飛ぶようにバチッと音を立てて閉じた。内心驚いたが、冷静さを保ってもう一度開いてみる。それはまた音を立てて閉じる。
「……成程。」
これのせいか…。
手を胸元まで上げ、薬指を見る。金色の指輪がはめられている。すぐに廻の仕業だと理解した。
手を下ろせば部屋を出て廊下を歩く。
ここはどこかのホテなのだろう。
適当に歩いて扉を開くと広間に入り、昨日会った白狼が視界に入った。
「……昨日の、わんちゃん?」
_
廿六木君に手伝ってもらったらその後廻に○されそうですね…笑
そこら辺はどうなるのでしょうか?
誰か─誰か、嘘だと言って─っ!!
今はそれでも心をブレさせるわけにはいかない。この地を、この学園だけでも守らねば。神楽の双肩には日本国の人々とその未来が託されているのだ。決して心を折る訳にはいかない。
渦巻く心身の不安を飲み込み、懸命に神楽は自分の心を奮い立たせていた。
飛鳥が目を覚ました頃、階下の広間では修復されてからまだ意識を戻さない廿六木を、懸命に白狼は労わっていた。自身の疲労などお構いなしに、廿六木が目を覚ますまで、優しく丁寧に彼の頬を舐めている。時折鼻頭を擦り付けて息を吹きかけるような仕草を見せては、切ない鳴声を漏らしていた。
「いい加減、他所に移ってくれませんか。煩いですよ?」
呆れた口調で、廻は白狼を見下した。耳障りな鳴声に廻は辟易していた。
環術で、廿六木共々白狼を階下に落とすのは簡単だが。今は下手に空間を開けたくはない。その理由は飛鳥がこの領域に居るからだった。金環指輪はこの領域の結界と強く連動している。もちろん建物全体にも結界を施してあるので、開いたからと言って彼女がそう簡単に外に出られるという訳ではないが。万が一を考えると、リスクは回避しておくべきもの。
フゥ、と深く眉間に皺を寄せたまま、廻は席を立ち自ら場所を変えた。一向に動く気配を見せない白狼を気長に待つより、この方が早い。もっとも殺してしまえば片が付くが、それはそれで飛鳥に敵意を向けられるのは面倒だと、廻は考えていた。
広い空間に再び二人きりになった白狼は、変わらずに廿六木を大事に抱え、頭を摺り寄せた。
_
廻は別室へ移動。金環指輪外しは誰でも可能ですが。外から人を呼び込めない現状なら、廿六木君を目覚めさせてしまえば、金環指輪を外してもらうの容易いです。彼はいわゆる“トリ頭”の人なので。←3歩歩けば忘れる、という…
再び天井に視線を向ける。
「…… 咼王、居るの?」
一方、案内人は飛鳥と廻に出会った直後、学校に戻って出来事を神楽に報告した。
廻さんと飛鳥さんが行方不明になっていると思ったら出会っていたなんて…。それに、2人とも変わられていた。……これも、あの鬼のせいなのだろうか。
「飛鳥さん…。」
案内人は拳を握りしめ、心配そうに窓の外を見た。
_
金環指輪を外せるのは誰でも良いのでしょうか?案内人でも力のないごく普通の人間でもいけるのでしょうか?
そして廻が現れたのは根城にしているホテルの最上階、自室がわりのベッドルームである。気絶した飛鳥をふかふかの羽毛布団の上に、そのまま乗せた。部屋の天井からは濃蜜な咼王の霧が降り注いでいる。それは当然飛鳥を覆い尽くすようにも注がれていた。
廻は飛鳥の空間操作能力を制限する金環の指輪を薬指にはめさせると、自分は広間に移動した。
そこには先客がいた。
真っ白な体毛が血で汚れるのも厭わず、包み込むように優しくソレを抱き締めている。懸命の介護も空しく傷口からは変わらずに夥しい血が流れ出ていた。
「痛ぇょぉ…痛ぇ…」
か細い声で肉塊に等しい廿六木が、白狼の足元で声を上げる。自力での治癒が難しい、というより出来ない廿六木は、傷口を負力で満たすので精いっぱいだった。けれどそれが血肉に変わる訳ではない。
白狼は恨めし気に廻を見ていた。頼りたくない忌々しい相手だが、廿六木を元に戻せるのが彼しかいないことも知っていた。
低く唸る声には屈辱も悲哀も混じった、遣り様のない怒りが虚しく響いている。
「壊れたままでは嫌だ、ということですね。」
廻は易々と、廿六木の肉体をバラバラに切断した。更に鬼の体を材料にして、人形を組み立て直すように廿六木をパーツごとに繋ぎ合わせていく。その度にしゃくる様な短い悲鳴が廿六木の口から上がった。空中で体だけ回り踊る様は、まるでサーカスの道化師のよう。程なく廿六木の肉体は元に近い状態に戻った。
それでも頭と心臓を除く他の部位は、ほぼ全てといって良い程他の染鬼の肉体に置き換わっていた。
_
折角のボロボロ状態だったので、早速出しております(笑)
廿六木君の体がしっかりと定着するまで、空間操作で専用のボディスーツ(空間に素材を固定する方法)でも作ってあげて下さい。
きっと白狼は飛鳥様のことを「力になってくれるかもしれない」と評価を変えます…ってな感じかな、と
廻のかけた金環指輪は、誰かに外して貰わないと取れない仕組みです。制限かけてる空間操作は、ホテル最上階(廻の居城)内なら使えるという…お外には出れません。というや等々力君もつですね
(ちなみに白狼が飛鳥様に懐けば、廿六もれなく懐きます)
睨みつけていた彼女の目は興味を失ったのか瞳の奥に闇を感じさせるような、感情や心が読めない人形のような目に戻る。
「……つまらない男。情報収集が得意なようだけど、そこら辺の鬼の方がマシね。」
その時、犬の鳴き声が聞こえた。振り返ってみれば、飛鳥の元案内人が柴とクロシロのリードを片手に道に立っていた。柴が飛鳥の存在に気づいたことで元案内人も気づいたらしい。
「飛鳥…さん?それと、廻さんまで…。なんで…。」
青ざめた表情に不安と心配が混じった視線。無理もないだろう。飛鳥と廻の変わり様にこの状況なのだから。
柴とクロシロは飛鳥の元へ行きたそうにリードを引っ張った。
「……案内人、さん。…柴、クロシロ……。」
案内人と家族に出会った事で体に溜まっていた負が一気に消し飛んだ。と同時に溜まっていた疲れを感じるようになり、その場に倒れて気を失うように眠りについた。
_
じゃあ助けてみようかな笑
いつどこで出てくるかはお任せいたしますが…!
「飛鳥。君こそ何か勘違いをしている。僕は君を性欲の道具にするつもりなど無いんだよ。だから君は君のままであればいいんだ。」
何なら婚約者ごと囲っても良いとさえ思っている。それに廻は性行為などという獣じみたことを悦ぶ趣味は無い。
負に抗いながら立とうとする精神が尊いのだ。貴いからこそより踏みにじれば踏みにじるほど、より美しさが増す。もっとも、純粋に強さだけで廻を負かした者は、人間も鬼も含めてこの世に数える程も存在しない。
強さ。それが全てなのだ。
「それに、だ。君の目的は確か…君の元契鬼を滅すこと、だったかな。」
音も立てず、一足で飛鳥に近づくと彼女の顎に指を掛けて、クイッと強引に目を合わさせる。
「そんな汚れた透眼で勝てるとでも思っているのかい?」
実際、透眼の力がもっと澄んでいなければ、あの神鬼は必ず取り零して殲滅することはできない。それに何よりアレを滅するのは、とどのつまり世界を滅することとなる。あの鬼の意思のみを破壊するのならまだ、可能かもしれないが。
調べて分かった事だが、アレの源はありとあらゆる流体になる。それも物質のみならず、時空の流れすら素《もと》に出来る。そんな怪物を、相手になど出来る筈がない。
彼女の鬼化が一気に進まないのは、偏にあの神鬼が飛鳥自身が受け入れるのを待っているからだ。そう、廻は解釈していた。
_
じゃあ白狼の主の廿六木君を助けたら、お礼に触らせてくれるかも(笑) 「ちょっとだけ、だからね。」って感じで。その時の感触次第では「もっと触ってもいいよ♪」になるかもですよ。
飛鳥様の透眼は、御自身では鬼化が進んでいるのを見れない(または見てない)状態…だろかと思って書いてみました。
「飛鳥。君こそ何か勘違いをしている。僕は君を性欲の道具にするつもりなど無いんだよ。だから君は君のままであればいいんだ。」
何なら婚約者ごと囲っても良いとさえ思っている。それに廻は性行為などという獣じみたことを悦ぶ趣味は無い。
負に抗いながら立とうとする精神が尊いのだ。貴いからこそより踏みにじれば踏みにじるほど、より美しさが増す。もっとも、純粋に強さだけで廻を負かした者は、人間も鬼も含めてこの世に数える程も存在しない。
強さ。それが全てなのだ。
「それに、だ。君の目的は確か…君の元契鬼を滅すこと、だったかな。」
音も立てず、一足で飛鳥に近づくと彼女の顎に指を掛けて、クイッと強引に目を合わさせる。
「そんな汚れた透眼で勝てるとでも思っているのかい?」
実際、透眼の力がもっと澄んでいなければ、あの神鬼は必ず取り零して殲滅することはできない。それに何よりアレを滅するのは、とどのつまり世界を滅することとなる。あの鬼の意思のみを破壊するのならまだ、可能かもしれないが。
調べて分かった事だが、アレの源はありとあらゆる流体になる。それも物質のみならず、時空の流れすら素《もと》に出来る。そんな怪物を、相手になど出来る筈がない。
彼女の鬼化が一気に進まないのは、偏にあの神鬼が飛鳥自身が受け入れるのを待っているからだ。そう、廻は解釈していた。
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じゃあ白狼の主の廿六木君を助けたら、お礼に触らせてくれるかも(笑) 「ちょっとだけ、だからね。」って感じで。その時の感触次第では「もっと触ってもいいよ♪」になるかもですよ。
「知ってる。でも、お前のモノにはならない。」
何を想像しているのか分からないが、彼の笑い声におぞましさを感じた。咼王がなぜ廻に手を貸したのかがとても謎に思える。
咼王は柴やシロクロに構うだけで嫉妬する程だ。どこかで波長が合ったのだろうか?
何れにしろ廻も敵対していないだけで危険人物に変わりない。
飛鳥は次の言葉を発するために再び口を開く。
「それに、私は目的を果たしたら…己の魂ごと消すつもり。それがなくとも…。」
決められた婚約者がいると言おうとしたが、自分自身が認めていないために察しろと言わんばかりに発言を止めた。神破家の極秘内容だが、彼は情報収集が得意なようだし、そういったことも知っているだろう。
「……廻は私につけ入る隙がないってこと。」
_
今の状態ではおねだりしませんね~…。
なんなら動物の意思を尊重しますから、白狼が「嫌だ!」と言えば大人しく手を引っこめます笑
流れ出る自身の血を集め、再び丸く術式を組み込んで固めていく。
「前にあげた球、まだ食べてなかったんですね。」
そう言ってまた今しがた作った球を飛鳥に差し出した。
「鬼の人食を抑えるものです。食せば人間の肉に対して体が拒絶しますから。襲わずに済みますよ。」
ククッと喉元で低く笑声を上げた。
何も食せるものが無くなって、廻が与える血肉だけが飛鳥を満たす様を想像し、廻は胸が高揚した。そうなったら彼女はすがり乞うのか、それとも拒絶し飢えにもがき苦しむか。どちらでも、廻の征服欲を満たしてくれるだろう。
まあ鬼を食い片付けてくれるなら、それも良し、だ。
_
透眼の件、了解です! 廻の頭に入れておきますね(笑)
もふもふは、廻におねだりすれば…お腹も触らせてもらえます。(白狼からすればヒドい災難とも言えるけど)
主の廿六木君を人質に取られれば、服従せざるをえないので。完全鬼化中の記憶は、廿六木君も無いので、その状態でボコって人質にするという…
ちなみに白狼は女の子です。おそらく。
廻の訳の分からない行動に思いっきり押した。栄養失調で荒れた唇は彼の接吻で血が出てしまう。また、鬼化の進行により爪の先の切れ味が良くなり、廻を押した反動で彼の服の中の皮膚まで切ってしまった。
切り傷から溢れ出る執着してしまうような美味な匂いに彼女の意思に関係なく口から涎が垂れ、透眼が酷く疼く。
先程の男性を食べなかったらすぐに意識が切れて今以上に悲惨になったかもしれない。満腹になったことで自我がある彼女は彼を軽く睨みつける。
「お前…何がしたい?」
_
廻の攻撃すみません!
透眼の力が弱まるというか、鬼化の進行が進んでいるということを見た目でも分かるように表したかったのです…!
もふもふにはまた会えますか?|ω・)チラッ
そんな廿六木の事など始めから居なかったように、微笑を湛えて飛鳥に触れる。廻の指先は優しく飛鳥の頬を撫でたが。
「何をそんなに震えているのかな。ああ…でも、そんな君も綺麗だね。とてもよく似合っている。」
彼女の口元の血を、拭うのではなく頬にまで広げた。わざわざ真力を混ぜ、消え落ちないようにして塗っていく。そして、そんな飛鳥に顔に近づけ、その下唇を強く食んだ。
_
鬼化したら透眼の能力は弱まる…という感じでしょうか
真力混ぜて~のは「傷口固定」の応用のようなものです。(多分そういう能力もあるかなーと)
もふもふ、は逃げちゃいましたね(笑)
なぜ廻がこの場所に居るのか気になる所だが、お腹と背中がくっつきそうな程の空腹から匂いに負けて気づけば男の首に己の犬歯が皮膚を突き破っている。
慌てて口を離すと涎に血が混じって糸を引く。男の体のあちこちに凹みがあり、助骨や腸が顕になっていた。
「私……。」
さぁっと顔が青ざめていくのが自分にも分かる。体が震え、口に手を当てて吐き気を催す。しかし、お腹は満足しているようで吐き出そうにも吐き出せない。
手を離せば口周りに付着した男の血が手の平を赤く染めており、現在進行で鬼化が進行していると気付かされた。
廻に視線を向ける。彼女の持つ透眼の結膜が烏のように黒く染っていた。普段は隠しているが、雨に濡れてさらけ出している状態だった。
_
極度の空腹により、自我を失って食べましたが、我に返って絶望してます
目の前の状況が信じられず、廿六木は激怒した。突き出した拳はビクともしない。軽くあしらわれたのはこれで2度目だ。その事に一番腹が立つ。
ほぼほぼ彼女の言葉を聞いていない主人と違って、忠実な白狼は怖気ながらも主人を庇おうとしていた。全力で牙を剥いている事に変わりはないが、主人を離すよう唸りながら飛鳥を睨みつける。
その代わりに、触らせてやると言わんばかりに、低い姿勢でにじり寄り、頭を差し出した。
「グルルルル…」
立派な耳がぺたんと倒れ、尻尾を巻いているのを見れば、どれだけ腰が引けているかは一目瞭然だった。
「白毛っ!!下がれっ!!コレはオレの獲物だぜっ!!」
未だ強気の廿六木は相棒の姿に叱咤の声を上げる。とは言っても恐らく力の差は歴然だった。分かっていても認めたくないのが廿六木の性分だ。
「あー、大人しくしてください。それと横取りはお断りです。先に目を付けたのは僕ですよ。」
不意の声と同時に廿六木の首に掛けられている金鎖ネックレスが浮き、回転し出した。肌が擦れて血が飛び散り、その飛沫が意思を持って円図形を描く。図形の中心より人間が一人浮き上がり、姿を現した。階堂廻であった。
「階堂っ!!てめぇっ!!」
喚く廿六木を無視し、彼の胸に廻は指を突き通す。手首まで体にめり込むと彼の心臓を鷲掴んだ。
「ぐあああぁぁっ!!」
白目を剥いて廿六木が苦しみ出す。大きく開いた口から覗く犬歯が、見る間に伸びて牙と化していく。それだけでなく、蟀谷からも骨が伸び、皮膚を突き破って左右に角が生えた。茹蛸の様に血が上る顔色と同じく、全身の皮膚が同じ暗赤色に変わっていく。先程まで人間であった廿六木の肉体は、今は完全に鬼と化していた。
「お好みならば、存分に召し上がって頂いて構いませんよ。ああ、でも頭と心臓は残してやって下さいね?」
先程美味しそうに彼女が負力を吸っていたのを見て、廻は笑って勧めた。
_
食べやすいように、廿六木君の自我は飛ばしてみました。
(大差は無いですが。抜けてた部分があったので改稿しました(陳謝)
目の前の状況が信じられず、廿六木は激怒した。突き出した拳はビクともしない。軽くあしらわれたのはこれで2度目だ。その事に一番腹が立つ。
ほぼほぼ彼女の言葉を聞いていない主人と違って、忠実な白狼は怖気ながらも主人を庇おうとしていた。全力で牙を剥いている事に変わりはないが、主人を離すよう唸りながら飛鳥を睨みつける。
その代わりに、触らせてやると言わんばかりに、低い姿勢でにじり寄り、頭を差し出した。
「グルルルル…」
立派な耳がぺたんと倒れ、尻尾を巻いているのを見れば、どれだけ腰が引けているかは一目瞭然だった。
「白毛っ!!下がれっ!!コレはオレの獲物だぜっ!!」
未だ強気の廿六木は相棒の姿に叱咤の声を上げる。とは言っても恐らく力の差は歴然だった。分かっていても認めたくないのが廿六木の性分だ。
「あー、大人しくしてください。それと横取りはお断りです。先に目を付けたのは僕ですよ。」
不意の声と同時に廿六木の首に掛けられている金鎖ネックレスが浮き、回転し出した。肌が擦れて血が飛び散り、その飛沫が意思を持って円図形を描く。図形の中心より人間が一人浮き上がり、姿を現した。階堂廻であった。
「ぐあああぁぁっ!!」
白目を剥いて廿六木が苦しみ出す。大きく開いた口から覗く犬歯が、見る間に伸びて牙と化していく。それだけでなく、蟀谷からも骨が伸び、皮膚を突き破って左右に角が生えた。茹蛸の様に血が上る顔色と同じく、全身の皮膚が同じ色に変わっていく。先程まで人間であった廿六木の肉体は、今は完全に鬼と化していた。
「お好みならば、存分に召し上がって頂いて構いませんよ。ああ、でも頭と心臓は残してやって下さいね?」
先程美味しそうに彼女が負力を吸っていたのを見て、廻は笑って勧めた。
_
食べやすいように、廿六木君の自我は飛ばしてみました。
「うん……結構美味しい。あなた、何者?」
逃がすまいと手首を掴んだまま顔を見上げる。握力は込めていないが、離せずにその場に固定されている。
今も唸っている白狼に視線を向けた。
「……可愛いわんちゃん。撫でてもいい?」
_
最初は吸い込んで摂取します、自我があるので。
「へぇ、おもしれー。掌気を練ってぶつけてやっか。」
白狼の控えめな態度を見て、俄然廿六木はやる気を出した。確実に相手が大物である証だからだ。忌避感知をしている白狼を見ること自体、皆無に等しい。
構えを取る廿六木の拳に巨大な負力が集められ、グローブのように密度を増していく。元の拳が見えなくなる程、強い力であることは十分に窺い知れた。
「じゃあ…行くぜっ!!」
掛け声と同時に地を蹴る廿六木の身体は、一直線に飛鳥へと突進し、拳は彼女の胴体に向けて打ち込まれていく。ほぼそれは弾丸に近い速度であった。
_
負力いっぱい溜めて向かわせました。お口に合うと良いのですが。。。
彼女にとって狼でさえも犬と変わらず、白狼を大きいわんちゃんが来たと心の中でわくわくしている。
「……大きい、わんちゃん。もふもふ……。」
無表情でありながらもとても触りたいとうずうずしだし、指を前後に動かした。
_
一部だけ食べてみようかなってなるかもですね笑
「で。この後どうするんだ。」
「明日は血清工場の破壊に行く。」
討鬼稟でのやり残した仕事もこれで片が付く。別に義理立てるつもりは無い。だか完璧な自分という存在に対する自負を持つ廻にしてみれば、やりかけの仕事を放り出すという選択肢は無かった。本来なら討鬼稟家の別の人間がやるか、他の鬼掃滅を募って行うものだが、今の廻には一人で十分片を付けられる。
「ま、頑張れよ。オレはまた渋谷にでもナンパしに行くっかな。」
白狼の主で人鬼の因子を持つ不良―廿六木《とどろき》は、フォークで突き刺したステーキ肉の塊にそのままがぶりついた。階堂廻は不敵に口元を歪め、降り注ぐ咼王の鬼魄をスパイスのように肉に塗して食し、共に飲み下す。お互い皆やりたいように、生きたいように生きればいい。
神鬼破飛鳥に付いていた神鬼(咼王)を押さえる事が出来れば、誰しもが己を最強と認める。いずれ、ヤツもすべて食らい尽くし、鬼も人間も超える存在になってみせる。そう野望を抱きながら、廻は含み笑いを浮かべた。
そして現在。
大きく白い影が上空を渡っていく。白狼に跨った廿六木が気の向くままに都会の空を駆けていた。骨のある鬼はあらかた殴り潰してしまった所為で、暇を持て余していたのだ。
「ん?」
そのまま見過ごしても良かったが。眼下に映った人影の負力は中々興味をそそる。更にその周りに漂う鬼気も並外れたものだが、そいつは気色悪いので触れたくはない。廿六木は面白半分に目を付けたその人物の元へ、急降下していった。
_
廻の舎弟が(飛鳥様の元に)参りますので、どうぞ宜しくお願い致します(笑)
基本、彼は「殴る」の攻撃人ですので。戦闘になれば廻もその場に駆け付けます。←舎弟に「自分の獲物(飛鳥様)を取るな」とお仕置き(拳骨)しに。
彼もそれなりに強いので、美味しいかと。
基本、彼は飛鳥様のもとへ廻を向かわせる導入役みたいなものと思って頂ければ有難いです。
(勿論、襲って頂いて構いません。笑)
己の肉を喰らうても腹は満たされず、食欲に掻き立てられる。腕は醜くなっていくばかりで部分的に骨や血管が露になっており、まるでゾンビのようだ。
その様子を見て孱獪は口角を上げながら楽しげに見ている。
「まるで餓鬼みたいだナぁ。そろそろ落ちブれるかァ?」
咼王に似た声に反応し、結膜が渦のように黒くなった目でギョロリと視線を向ける。血に塗れた口元から涎が垂れる。
「孱獪の肉…美味しそう。軟骨みたい…。」
そっと孱獪の身体に触れるとその箇所が砂のように散らばる。神鬼であっても食べられるのはごめんらしい。孱獪は身体からスーパーに売っている鶏もも肉や牛肉を吐き出す。値段シールが貼ってあり、どうやらスーパーから盗んできたようだ。孱獪なりの優しさだろう。しかし、これらからは負がこもっておらず、腹は満たされないとすぐに分かった。吐き出された肉を孱獪の体内に埋め込む。
「…食べられるものを探してくる。」
そう言って腕に包帯を巻き隠し、縄張りを出た。孱獪は蛇のように絡まはらながら反ると静かに消え、飛鳥の後を追いかけた。
向かったのは商店街。あそこであれば少なくとも食べられるものが見つかると思ったのだろう。しかし、なかなか見つからずにいた。
_
いいですよ!
どんどん廻さん強くしてってください笑
商店街に向かった飛鳥達ですが、夢のような食べ物に巡り会えず、たまたま子供が転んで出血してその匂いで食欲が倍増する...といった風にしようと思いますが、この後の展開はお任せいたしますね。
廻さんを出すでも咼王様を出すでもドンと来い!です笑
「ケッ、俺も連れてきゃ良かっただろーが。」
血の気の多い不良が、廻と対面のソファを占拠しながら文句を垂れる。見た目からすれば廻とは正反対の人物だ。以前の廻なら傍に置くことも従えることも無かった相手だ。今は好き勝手に振舞った結果、何故か懐かれている。
これも似た者同士、ということになるのだろうか。
「遊び足りないなら、下に幾らでも居るだろ。」
あんなんじゃ役不足だと言わんばかりに傍にいる大型の白狼に触れ、その毛並みに指を絡ませじゃれついている。廻は彼らに無関心な様子で数学の専門書を愛読していた。
ホテルの真上には咼王が未だに渦を巻いている。その波動は直下の廻達にも影響を及ぼすが、気に留める様子もない。むしろ彼らは好んで受け入れていた。
「本日の夕食のご用意が調いました。」
秘書の声に揃って席を立つ。
廻の下に集う人間も様々であった。より強きを求める者、庇護を求める者、暴虐を好む者、支配に憧れる者、実に様々だ。
別室に用意された豪華な食事は肉料理がメインだった。勿論、廻が切り出したあの染鬼の肉もある。部屋の一角に積まれた染鬼の死骸は白狼用の晩餐である。バラバラにされた手足と内臓の取り出された胴体、そして中央に頭蓋が盛られ、微塵切りにされた臓物で味付けされている。
元は人間なだけに鬼といってもそれらは人間の死体とほぼ変わらない。
庇護を求めた人間はこの下の階に閉じ込められていた。更に下の階には廻のコレクションが収められていた。
レアに焼かれた鬼肉ステーキをブラッドソースで戴く。廻は何の躊躇もなく慣れた手つきで食事を堪能した。
_
廻の「鬼喰い」能力の賜物w
飛鳥様の好みと孱獪様の行動について承知致しました。廻はますます力付けておりますよ(笑)
それと、どの程度出すかは未定ですが、それなりに廻の周りにも人間付けてみました。お世話する係りの者がいた方が、V.I.P.感が出ると思うので。
「ケッ、俺も連れてきゃ良かっただろーが。」
血の気の多い不良が、廻と対面のソファを占拠しながら文句を垂れる。見た目からすれば廻とは正反対の人物だ。以前の廻なら傍に置くことも従えることも無かった相手だ。今は好き勝手に振舞った結果、何故か懐かれている。
これも似た者同士、ということになるのだろうか。
「遊び足りないなら、下に幾らでも居るだろ。」
あんなんじゃ役不足だと言わんばかりに傍にいる大型の白狼に触れ、その毛並みに指を絡ませじゃれついている。廻は彼らに無関心な様子で数学の専門書を愛読していた。
ホテルの真上には咼王が未だに渦を巻いている。その波動は直下の廻達にも影響を及ぼすが、気に留める様子もない。むしろ彼らは好んで受け入れていた。
「本日の夕食のご用意が調いました。」
秘書の声に揃って席を立つ。
廻の下に集う人間も様々であった。より強きを求める者、庇護を求める者、暴虐を好む者、支配に憧れる者、実に様々であった。
別室に用意された豪華な食事は肉料理がメインだった。勿論、廻が切り出したあの染鬼の肉もある。部屋の一角に積まれた染鬼の死骸は白狼用の晩餐である。バラバラにされた手足と内臓の取り出された胴体、そして中央に頭蓋が盛られ、微塵切りにされた臓物で味付けされている。
元は人間なだけに鬼といってもそれらは人間の死体とほぼ変わらない。
庇護を求めた人間はこの下の階に閉じ込められていた。更に下の階には廻のコレクションが収められていた。
レアに焼かれた鬼肉ステーキをブラッドソースで戴く。廻は何の躊躇もなく慣れた手つきで食事を堪能した。
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廻の「鬼喰い」能力の賜物w
飛鳥様の好みと孱獪様の行動について承知致しました。廻はますます力付けておりますよ(笑)
それと、どの程度出すかは未定ですが、それなりに廻の周りにも人間付けてみました。お世話する係りの者がいた方が、V.I.P.感が出ると思うので。
人間でもない、鬼でもない彼自身の雰囲気や気がとても気持ち悪い。感じたことがないからだろうか?ただ、分かったことは恐らく咼王以上に危険な存在かもしれないということ。
「……そう。それがあなたなら私は何も言わない。」
ここで武器を取り出す…はずだが、彼が元々仲間であり、討鬼稟神楽の兄だからなのか取り出せずにいた。無表情のために仲間と敵をきっちり区別し、それが元仲間や身内であっても遠慮がないと周りから思われているみたいだが、噂に過ぎない。
噂通りであったら、咼王も掃滅できたのかな…。
ぎゅっと拳を握りしめ、彼と顔を合わせずに空間を出た。
気づけば、自分の家に戻っていた。辺りは夕焼けで赤く染まっている。手のひらには彼が作った球がある。
…返すのを忘れただけだと思いたい。
球を小さなガラス瓶の中に入れ、棚の中に保管する。その時、妖狐が笑っているかのような甲高い笑い声が聞こえてきた。
壁からするりと孱獪が現れた。
「面白い事になってキたなァ。オレが手伝ってヤろうか?ん?」
頬まで大きく口を裂けて不気味な笑顔を見せる。彼女は冷たい視線を向けると同時にナイフで攻撃をした。しかし、何ともないようだ。
「ウゥーん、気持ちがいいナァ。前の方がヨかったぞ?」
ケタケタと笑う孱獪に彼女は舌打ちをし、何をするでもなく無視を決めてソファに寝転んで眠りについた。
_
飛鳥が好みの味についてですが、子供と力が多い人間(特に廻は美味に感じる)にしようかなと...。
孱獪はこの後飛鳥の後をついてまわります笑
「妹想い? それは誰のことを指しているのかな?」
前髪を掻き上げる掌の下の眼は、嘲笑に満ちた輝きを湛えている。
「君が言う神鬼が何なのかわからないが、僕は今までの僕と何ら変わらない。ずっとくだらない人間の柵に付き合わされて、奥底の意識に押し込められていただけだ。」
自信に満ちた声が空間には響いた。確実にそれは廻の意思だと、飛鳥に解らせるような振動で聞こえてくる。そうして、鬼とは違う、人間とも違う、危うげな雰囲気を纏って階堂は更に言葉を補った。
「取り繕う必要など、始めから無かったんだ。それに気付いただけだよ。」
その時、気配を消した染鬼が飛鳥を襲うように腕を伸ばしてきた。彼女の見た目は鬼というより完全に人間である。階堂は舌打ちすると、飛鳥と自分の位置を瞬時に入れ替えた。襲おうとしていた女染鬼の頭を、階堂は鷲掴む。鬼の彼女の手は縋る様に階堂の腕を掴んだが、気にせず彼女の喉笛に噛みつき、食い千切った。
「ああ、不味い。所詮食向きなのはこの部位だけか。」
その言葉と共に切り取られた乳房を除いて、圧し潰されながら残りは空間の外へ排除されていく。異様な光景ではある。だが、もはや何が異様なのかも分からなくなりそうな程、全てが異常であった。
「知ってるかな。意外と染鬼の肉は美味しいんですよ?」
そう、ごく普通の会話のように、楽し気に階堂は話した。
_
遅れてしまって申し訳ない(平謝) ひとまずこちらだけUPします。
咼王は廻に興味なし、なので。(だって飛鳥様一筋)
「妹想い? それは誰のことを指しているのかな?」
前髪を掻き上げる掌の下の眼は、嘲笑に満ちた輝きを湛えている。
「君が言う神鬼が何なのかわからないが、僕は今までの僕と何ら変わらない。ずっとくだらない人間の柵に付き合わされて、奥底の意識に押し込められていただけだ。」
自信に満ちた声が空間には響いた。確実にそれは廻の意思だと、飛鳥に解らせるような振動で聞こえてくる。そうして、鬼とは違う、人間とも違う、危うげな雰囲気を纏って階堂は更に言葉を補った。
「取り繕う必要など、始めから無かったんだ。それに気付いただけだよ。」
その時、気配を消した染鬼が飛鳥を襲うように腕を伸ばしてきた。彼女の見た目は鬼というより完全に人間である。階堂は舌打ちすると、飛鳥と自分の位置を瞬時に入れ替えた。襲おうとしていた女染鬼の頭を、階堂は鷲掴む。鬼の彼女の手は縋る様に階堂の腕を掴んだが、気にせず彼女の喉笛に噛みつき、食い千切った。
「ああ、不味い。所詮食向きなのはこの部位だけか。」
その言葉と共に切り取られた乳房を除いて、圧し潰されながら残りは空間の外へ排除されていく。異様な光景ではある。だが、もはや何が異様なのかも分からなくなりそうな程、全てが異常であった。
「知ってるかな。意外と染鬼の肉は美味しいんですよ?」
そう、ごく普通の会話のように、楽し気に階堂は話した。
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遅れてしまって申し訳ない(平謝) ひとまずこちらだけUPします。
閉ざされた空間を無理矢理開き、浮遊する球を手に追いかける。空間は吐き気がする程に咼王の気が蠢いている。鼻と口を咄嗟に押さえ、彼を見つめた。
「本当に、廻なの?廻は妹思いの優しい人で…。か、ううん…神鬼のせいなの?」
咼王と言いかけたが、名前は出さずに聞いてみる。
彼に何があったのか?なぜ咼王の匂いが、気が彼から強く感じるのか?知らずにはいられない。
彼女は想定外のあまり、未だに落ち着きがない。彼がどう出るのか警戒しながら球を握りしめて身構える。開きっぱなしの空間の出入口は彼女の力によって形を維持している。
_
引っ張り出すより、中に入ってみました。
何の躊躇いもなく、空間を無視するように階堂は手を飛鳥に伸ばした。幾ら術式で防護しているとはいえ、無謀な行為の代償は階堂の手を襲う。何度も皮膚が切り裂かれ、血肉があたりに飛び散った。それでも、表情一つ変えずにむしろ薄っすら微笑を浮かべて、真っすぐ飛鳥を捉えている。
「君は実に美しい。美しいからこそ飛鳥、君は価値がある。」
すぐに手の傷は再生されるものの、血みどろなままの指で飛鳥の頬に赤い印をつけた。
「この球は人間を襲う鬼の食本能を抑制する働きがある。」
指先の傷血から取り出した術式の塊を、飛鳥の目の前に差し出す。廻自身の体内で組んだ術式だ。細胞の塩基配列を利用して作ってあるから、他の軌跡生産の術式とは異なる。そのまま飛鳥の目の前で浮遊する球を残し、階堂は自分の手を引いた。
「目的を果たした暁には、君を僕のコレクションに加えてあげよう。」
それまでは僕も協力は惜しまない、と階堂は再び術式の生み出す輪の中に消えた。
_
…とはいえ、紙一重の別空間です。廻がいるのは飛鳥様ほど頑丈な空間ではないので、引っ張り出そうと思えば引っ張り出せますよ。
「…廻?なんでここに…。」
咼王の匂いだけではない。人が変わったように感じる。私の知っている廻ではない。
視線を逸らして金環輪を一瞥し、視線を戻す。身長も高くなっているように見える。成長期なのだろうか。
「…私は目的を果たしたら大人しく死ぬ。それまでは死ねない。」
鬼は滅すべき存在であることを肯定も否定もせずに答えた。同時に、自身を空間を用いて更なる空間の中に閉じ込め、迫ってくる金環輪の動きを止めた。
_
抵抗はしますね笑
ただ、彼女も廻のことを気になっていて逃げるのは後回し...ですね。
「ああっ、なんという………ィ事を。」
一部言葉が聞き取れない部分があったが、飛鳥の行動に対して鬼の理性が乱れたのは明白だった。執拗に零れた液体に執着を見せる。極上の獲物を前にしたような恍惚とも侮蔑とも取れる表情で、飛鳥の足元に転がるアタッシュケースに近づこうとした。
『成程…。そういうことか。』
突如聞こえてきた声は、染鬼でも飛鳥でもない者の声だった。と同時に液体に首を伸ばしていた染鬼の頭部が、体からずれ落ち、木っ端微塵に消し飛んだ。頭部を失った体はそのまま床に転がり崩れ、痩せながら干からびていく。
鈴の音に近い金属音が辺りに響いた。転がり込む小さな金環輪が独りでに動いて幾つもの筋を描いていく。そうして書かれた術式の輪の中から人間が姿を現した。
「鬼掃滅に行った実力者が行方をくらました理由は、コレということだ。」
わざわざ飛鳥に教えるように、砕かれたアンプルを拾い上げる。まだ残ってる血のような液体を指先に救い、匂いを嗅いで舐め取った。
「血を抜いて真力を変化させて、鬼の栄養剤を作る材料にする。特にこの血は上級者の物を使用しているらしいね。」
黒に近い茶髪の男はそう口にしながら、細いフレームの黒縁眼鏡を外し、髪と同じ色の双眸を飛鳥へ向けた。足元に転がる染鬼の干体を踏みつけ、そして飛鳥に近寄った。ずっとその間も金環輪は動きながら、幾重も轍を二人の周囲に刻んでいく。
「鬼ごときが、人間を糧に利用しようなどという烏滸がましい行為は看過できない。それに─」
彼は、かつて人間の姿を模して飛鳥の隣に並んだ咼王と、同じ位の背丈だっただろうか。
「君も鬼だろう? 神鬼破飛鳥。…鬼は滅すべき存在だ。」
_
そして廻の手が飛鳥様の腰に回り、可愛らしい顎を掴んでクイッと廻へと向かせ…ようとしてます。壁際じゃないのでドンッはできませんが。流れ的にはこのまま飛鳥様に(彼女はオレのもの的な)ツバ付けにかかろうとしてます。←口吸い
そこまでの間、飛鳥様がおとなしく為すがままにはされていないだろうと思ってその手前で文章止めてみました。
孱獪に出て頂ける様、階堂絡ませました(笑) 上位類の鬼の件、有難うございます!
「ああっ、なんという………ィ事を。」
一部言葉が聞き取れない部分があったが、飛鳥の行動に対して鬼の理性が乱れたのは明白だった。執拗に零れた液体に執着を見せる。極上の獲物を前にしたような恍惚とも侮蔑とも取れる表情で、飛鳥の足元に転がるアタッシュケースに近づこうとした。
『成程…。そういうことか。』
突如聞こえてきた声は、染鬼でも飛鳥でもない者の声だった。と同時に液体に首を伸ばしていた染鬼の頭部が、体からずれ落ち、木っ端微塵に消し飛んだ。頭部を失った体はそのまま床に転がり崩れ、窶れながら干からびていく。
鈴の音に近い金属音が辺りに響いた。転がり込む小さな金環輪が独りでに動いて幾つもの筋を描いていく。そうして書かれた術式の輪の中から人間が姿を現した。
「鬼掃滅に行った実力者が行方をくらました理由は、コレということだ。」
わざわざ飛鳥に教えるように、砕かれたアンプルを拾い上げる。まだ残ってる血のような液体を指先に救い、匂いを嗅いで舐め取った。
「血を抜いて真力を変化させて、鬼の栄養剤を作る材料にする。特にこの血は上級者の物を使用しているらしいね。」
黒に近い茶髪の男はそう口にしながら、細いフレームの黒縁眼鏡を外し、髪と同じ色の双眸を飛鳥へ向けた。足元に転がる染鬼の干体を踏みつけ、そして飛鳥に近寄った。ずっとその間も金環輪は動きながら、幾重も轍を二人の周囲に刻んでいく。
「鬼ごときが、人間を糧に利用しようなどという烏滸がましい行為は看過できない。それに─」
彼は、かつて人間の姿を模して飛鳥の隣に並んだ咼王と、同じ位の背丈だっただろうか。
「君も鬼だろう? 神鬼破飛鳥。…鬼は滅すべき存在だ。」
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そして廻の手が飛鳥様の腰に回り、可愛らしい顎を掴んでクイッと廻へと向かせ…ようとしてます。壁際じゃないのでドンッはできませんが。流れ的にはこのまま飛鳥様に(彼女はオレのもの的な)ツバ付けにかかろうとしてます。←口吸い
そこまでの間、飛鳥様がおとなしく為すがままにはされていないだろうと思ってその手前で文章止めてみました。
孱獪に出て頂ける様、階堂絡ませました(笑) 上位類の鬼の件、有難うございます!
「咼王に伝えて。望むのは、咼王が昔の想い人の後を追うことと。」
想い人とは五十鈴のことで、遠回しに咼王の死を望むということを伝えているのである。
まあ、どうせ今もいるのだろうけど…。
「後…私は永遠に思い通りになんかならないとも。」
_
いいですよ!ただ、そういう鬼もいる位に留めておいた方がいい気がします。
咼王の弟さんは階堂さんの絡み後似だしますね。
「有り難うございます。これで問題なく取り壊しの作業に移れます。」
丁寧に挨拶をする。服装からは行政の人間の様に見受けられた。けれど放つ気は鬼そのもの。ただし飛鳥に襲いかかる素振りも無く、染鬼の中でも位が高いのか、振る舞いは人間そのものだった。立会人がいるという情報も依頼文には載っていなかったし、相手の言葉を鵜呑みにすれば、依頼人?のようにさえ見える。
「飛鳥様…いえ、今は山田様とお呼びした方が宜しいですね。」
そう言って、アタッシュケースから赤い液体の入ったアンプルを取り出し、飛鳥に見せた。
「こちらは成功報酬とは別に、主より山田様へとお渡しするよう託《ことづか》ったものでございます。どうかお納め下さい。」
そうしてアタッシュケースごと、床に滑らせて飛鳥の方へ送る。届くともに開いたケースの中には、十数本のアンプルとキャッシュカードが入っていた。
「そちらのカードは、我々の運営する社会内では無制限でご利用頂けます。」
そう説明し、慇懃に彼は頭を下げた。
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上位類以上は、鬼でも意思と人格を持ち、会話ができるという風にしたいのですが。良いでしょうか?
で、済みません…今回の鬼は咼王のお遣いです。この後飛鳥様のアクション有ってから、階堂廻側の人員出そうと(…出せるのか?) 考えております^^;
この絡みで孱獪様出して頂いてもいいですし、階堂廻との絡みが合ってからが良ければ、この後出せるように…何とか彼を引っ張りよせます(汗)
広場での位分けは程よい"対"。名前も適当な”山田 花子"と偽名を使っている。できるだけ周りには迷惑をかけず、目立たずに解決して静かに去りたいためである。
広場へ着けば適当に同ランクの依頼を受けて山中にある廃病院へ向かった。
依頼内容は…【廃病院を取壊すために幽霊を全て完璧に祓ってほしい】か。幽霊じゃくて鬼なんだけどな…。
人気のない所で空間を開き、目的地へ移動する。
「…すごい嫌な気。」
廃病院からは屯している鬼共の放つ負のオーラが外に筒抜けだ。だから虫1匹もいない。
溜息を着くと彼女は廃病院に入り、鬼を探し始めた。
_
分かりました!
絡んだ後は飛鳥の所に孱獪出したいのですが、よろしいでしょうか?
高みの見物をしながらからかう…と言った感じにしたいと思ってます。
接触を試みようとした特級持ちを惨殺して鬼に食わせたかと思えば、その鬼共を瞬く間に一掃する、実力者が居ることは間違いないにしても、それが何者であるかは全く掴めていない。討鬼稟家が契鬼の一体である獄鬼・傀羅《カイラ》を走らせても、それが弾かれてしまう程の得体の知れない集団になりつつあった。
討鬼稟神楽は悔しい思いで心が押し潰されそうであった。
…こんな時、兄さまが居てくださったら…
数日前より行方知れずの兄、階堂廻の様子が気になって仕方がなかった。優しくて能力もある彼が突如姿を消したのだ。女傑である討鬼稟家から階堂家へ下されたものの、神楽にとっては実の兄でお互いに助け合い寄り添って共に過ごしてきた。立場が違えどその自負は、神楽の胸の中にしかと刻まれている。
そんな兄が何の連絡も無しに居なくなるなんて、神楽には信じられなった。大切な支えを失ったように不安が胸中を占めていく。
けれど自分は今や鬼掃滅を統括する討鬼稟家の次期当主なのだ。他人にはそんな弱い姿を見せられはしない。
凛と顔を上げて、神楽は必死で統括者としての務めを果たしていた。
_
新徒党集団のトップは言わずもがな…のヴィラン化の彼です。飛鳥様が街に出て来られた段階で、咼王並みに接触図っていきますので、どうぞ宜しくお願い致します
やはり、血肉を摂取しないといけないのだろうか。あいつらのようになりたくない…。
じっと腕から滴る血を見つめ、決心をして痛いながらも己の腕を食らう。
「っ…!むぐ…」
腹が膨れるまで食べると腕はおぞましい程、ゾンビのような見た目に成り果てていた。しかし、すぐに綺麗な状態に戻る。同時に己の体が鬼に近づいていることを実感する。
己を食らうことで食欲は抑えられた…。一先ず安心…してもいい…のかな…。
間違いを犯さなかったことに安心すると長い間の疲れの蓄積により、床に倒れて睡眠に入る。
_
ヴィラン化待ってました!
摂食行為について、己の血肉を食らうことで食欲を抑えましたが、最初の内だけで、暫くすると効果がなくなっていく…という風にしようと思います。
やはり、血肉を摂取しないといけないのだろうか。あいつらのようになりたくない…。
じっと腕から滴る血を見つめ、決心をして痛いながらも己の腕を食らう。
「っ…!むぐ…」
腹が膨れるまで食べると腕はおぞましい程、ゾンビのような見た目に成り果てていた。しかし、すぐに綺麗な状態に戻る。同時に己の体が鬼に近づいていることを実感する。
己を食らうことで食欲は抑えられた…。一先ず安心…してもいい…のかな…。
間違いを犯さなかったことに安心すると長い間の疲れの蓄積により、床に倒れて睡眠に入る。
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ヴィラン化待ってました!
己の血肉を食らうことで食欲を抑えましたが、最初の内だけで、暫くすると効果がなくなっていく…という風にしようと思います。
何という強さだろう。他の御三家の血筋で、あれだけの精神力の強さを有する者が果たしているだろうか。
飛鳥が見せた鬼の双眸に、階堂は背筋がぞくりとした。これは恐れか? いや、それよりも武者震いに近い。人鬼とはまた違う、唯一無二の人間と鬼の両方を併せ持つ、稀有な存在。それが、飛鳥の姿から二階堂が感じたものだ。
ひとまずは本部へ戻った方がいい。彼女の無事は確認できた。そう結論を出して階堂は踵を返そうとした。
「………ッ!」
周囲の鬼魄が一斉に、階堂に刮目していた。まるで世界そのものから注視されているようだ。
『…貴様モ、飛鳥ガ欲しい…ノカ?』
声が直接脳裏に響く。階堂は惑わされぬように、気を取り直した。己の役目は本家を支える事。討鬼稟家の手足となり、次期当主の妹の役に立つ事。時に鬼を討ち、時に鬼を捕え、本家の望むままに術を磨いてきた。男子である自分が当主となる妹を立てて、討鬼稟家の権力を盤石にする、その為に今まで奔走してきたのだ。一兵卒に徹し、邪悪な鬼から全ての人間の安全と平和を保つ為に戦ってきた、その自負が自分にはある。
濃く、まとわりつくように階堂の周囲の気が、彼を中心にして渦を巻き始めた。そして気づけば彼の上空に、狂大な一つ目が真っ直ぐに見下ろしている。
階堂はごくりと唾をのんだ。本能的に畏怖で身動きできなくなる。だが。
先程の飛鳥の瞳と同じ。その彼女の気魄が煌めくような眩さがある。怖さと同時に階堂は魅了されていた。
狂大な一つ目は、階堂の心の奥を見透かすように、再度声を響かせた。
『欲しいモノヲ欲しい、ト言って、何ガ悪い?』
その瞬間、彼の奥底に捻じ伏せられていた感情が、蜷局を巻いて噴出する。
そして、階堂廻はその時より、姿を消した。
_
内なる欲望、解放されました。ヴィラン化完了です。
2匹に向けて片足をあげ、思いっきり振り下ろした。しかし、足が固まって当てさせてくれない。柴とクロシロを型どっていたからではない。咼王だからだ。
…見張るなんてことをしなければ、躊躇いなくやれたのだろうか。
「…後悔しても、無駄なのに。」
複雑な気持ちに駆られる。咼王も前までの自分も嫌いなはずなのに、嫌いになれない。こんな自分が大嫌いだ。
そんな時、彼女の心に少し隙ができてしまい、僅かだが、鬼魄が入り込んでしまう。同時に口からだらだらと涎が垂れる。
美味シい…居ル…近く二…。
目を見開きながら階堂のいる方向を見つめる。牙を向けたその瞬間、我に返って己の腕に思いっきり噛みつき、牙を食い込ませた。自分でも分かるくらいに美味しそうな匂いが辺りに充満する。
「食べたら、駄目…。」
牙を食い込ませたまま空間を開き、逃げるように中に入って消える。
2匹に向けて片足をあげ、思いっきり振り下ろした。しかし、足が固まって当てさせてくれない。柴とクロシロを型どっていたからではない。咼王だからだ。
…見張るなんてことをしなければ、躊躇いなくやれたのだろうか。
「…後悔しても、無駄なのに。」
複雑な気持ちに駆られる。咼王も前までの自分も嫌いなはずなのに、嫌いになれない。こんな自分が大嫌いだ。
そんな時、彼女の心に少し隙ができてしまい、僅かだが、鬼魄が入り込んでしまう。同時に口からだらだらと涎が垂れる。
美味シい…居ル…近く二…。
目を見開きながら階堂のいる方向を見つめる。牙を向けたその瞬間、我に返って己の腕に思いっきり噛みつき、牙を食い込ませた。
「食べたら、駄目…。」
牙を食い込ませたまま空間を開き、逃げるように中に入って消える。
不思議なことに咼王の気配は無かった。だが出会った時のことを考えると、ソレに咼王の意思が反映されているのは明白だろう。
まるで在りし日の光景を映した様に、真っ黒な二匹が飛鳥の周囲で戯れた。
鬼魄粒の流れを追って来てみれば。思わぬ人物の姿に階堂は驚いていた。
まさかこんな所で神鬼破飛鳥と遭遇する事になるとは。彼女の周りを回る奇妙な鬼魄粒の集合体にも興味が湧く。だが今はそれよりも彼女の状態の確認が必要だ。
彼女と距離がある状態で、階堂は術式を使って様子を探った。彼女からは鬼と人間、両方の気配を感じる。暫くは遠巻きで様子を窺うのが得策と感じ、階堂は息をひそめた。
_
咼王は飛鳥様に怒られるのが怖いので(笑) 以前同様分身(鬼魄)使ってちょっかいかけてます。
(兄)廻は当分野次馬…でもいいかなー、と。←飛鳥様放置(無視)上等 ヴィラン化してからの方が互いのインパクトが良いと思うので。
それなりに実力者ですが、女傑血筋の中での男の子なので、協会の中では影薄いです。
やはり体内にある鬼の力を受け入れてコントロールしなけば入れないか…。でも、受け入れるということは…。
咼王に一旦支配されないといけないということ。すなわち、完全な鬼化。それだけは絶対に防がなければいけない。
「…私が、なんとかしなきゃ」
空間を開かず、徒歩で来た道を戻った。
_
承知いたしました!
遭遇できるようにテレポートせずに徒歩で帰らせました。
余程、頭脳となる鬼の存在がしっかりしているのか、実によく統率されている。今のところ、勝手に暴走するような染鬼は見当たらない。
ただ、鬼魄が蔓延しているせいで、染鬼でなくとも妖鬼、情鬼等も活性化されていて、小競り合い程度の争いは起きていた。位は低いものの其れ等が人間の姿のままの染鬼に食われる有様も、幾つか遭遇している。
眼鏡の下の眼差しを鬼達に悟られぬよう、術式により全身に張り巡らせた鬼と紛う気を、更に密にし、階堂は単独で街へ身を乗り出した。
その様子を観ている鬼がいた。咼王である。
あれからずっと、咼王は飛鳥の存在を捜していた。
何故、ヲレを切り離したのか。
何故、ヲレを拒んだのか。
何故、ヲレを捨てたのか。
何故、なぜ、ナゼ…。問うても答えが出る訳では無い。引き留める為に、己が一部を彼女の体内に送り込んだが、未だに彼女に拒まれている。ただ、共に居たかったのだ。ただ、共に在りたかったのだ。それだけだが、それさえも、ニンゲンという生き物は認める事が出来ぬのか─
鬼、であろうと、人間、であろうと、欲を持ち此の世に存在しているのは同じ。
鬼魄を更にバラまきながら、咼王はさながら台風の様に遥か上空の雲上で渦を巻いて居た。
-------
ちょっと長いですが、ごねる咼王と(兄)廻のさわり、入れておきます。
咼王視点では、呪い→ラブアタック 鬼化→恋の成就 …的なイメージでおります。
一応、咼王の出番は、(兄)廻をヴィラン化させるとこまで引っ張ろうかと。その間に飛鳥様と遭遇出来たら良いな、と考えてます。
特別な身体で良かった…。
噛まれた時は驚いたが、神鬼の力に干渉されてもその分耐性があることを発見できた。同時に安心もした。心まで支配できていないのだから。とはいえ、隙を見て支配してこようとする。気を抜けない。
身体中の痛みが治まると空間を開き、学校へ移動する。空間から出ると学校の様子を感じ取った。学校は1年前と変わらずだが、あちこちで鬼による事件があり、忙しそうだ。
「……私のせいだ。」
あいつは鬼だが、鬼とはまた違うものかと思っていた。だが、所詮は鬼だった。気の迷いでありたかった程にとても後悔している。
拳を握りしめ、唇をかみ締めた。
_
飛ばしてくださり、ありがとうございます!
あれから1年弱の時間が過ぎた。関東での鬼化パンデミックがあっという間に日本全土に蔓延し、純粋に人間が存在できる場所が限られてしまった中、洛北の一角に建つとある私立学園では、鬼掃滅に携わる者の生き残りが集まっていた。その中心となっているのが、東の神鬼破家に並ぶ、西の討鬼稟家である。
その次期党首、討鬼稟神楽は愁いを帯びた双眸で窓の外を見つめていた。
本当に、この国はどうなってしまうのかしら。
現在の所、鬼化した人間である染鬼達が、かつての暮らしそのままに生活を営んでいる。はたから見れば鬼の国になってしまったことなどわからないだろう。伝え聞いた話では、鬼化する元となったウィルス性の鬼魄は、神鬼破飛鳥の契鬼であった存在だと。そして、彼女もまた今は鬼化し、行方不明。
深く神楽は息を吐いた。神鬼破飛鳥の強さも純粋さも知っている。彼女が易々と鬼に敗れて堕ちた訳ではないだろう事も、理解できているつもりだ。出来ることなら、彼女を助けて元の人間に戻し、共に闘いたいと切に願う。けれど、今の状況ではどうなることか全く予見できない。
ますます以て神楽の表情は愁眉を深めていった。
_
という感じてサクッと時間と場所、飛ばしてみました。
このままで良ければ飛鳥様に登場して頂けると嬉しいです。
直しが必要なら、遠慮なく申してくださいまし
血の匂いはなく、人の気配もない。上手く隠れているのか、それともこの中で最弱だからか…。後者であればとても面倒だ。それに、先程から見える粒子がとても怪しい。
鬼による結界で外側からは干渉できないし、ここは化王に任せた方が賢明かな…。
胸ポケットをポンポンと叩いて化王を出す。
「全部食べていいよ。鬼の位も教えて」
園内にいる鬼を食べてよしと指示を出した。
_
兄弟で出会ったらどうしましょう…喧嘩というじゃれ合いとかですかね笑
まあ、他のヒト連中ならどうだかわからんが、飛鳥であれば大丈夫だろう。そう高を括っている部分もあり、いざとなれば飛鳥を護る位は朝飯前であった。自分が彼女の作る結界の中に入るように、咼王も飛鳥を覆い尽くして取り(包み)込めば、何であうと手出しは出来ない。それで更にちょっかいをかけて来る様なモノなら、それはそれで咼王にケンカを売りつける、ということだ。そうなれば勿論買わぬ咼王ではない。
何より、飛鳥と交わした契りの約束は人間(と動植物)に対してであって、鬼は関係ない、と咼王は思っている。それにちゃんと飛鳥は、鬼をヲレのご飯だと言ったのだ。何を遠慮する事があろうか。
まあ、今は外野(他の人間)がいるから、大人行きしておこう。と、真ん丸く蹲ると咼王はいつもの真っ黒いゴムボール並みに姿を整え、おとなしく待機していた。
_
飛鳥様の「食ってヨシ!!」の一言で、鬼食べに行きます
それまでは制服のポケットの中でおとなしくしておきますね(笑)
「…化王のご飯は鬼。」
瞬時に制服に着替えれば空間を開き、向かっている間に化王を制服のポケットに入れて空間を出る。遊園地だというのに廃墟のような雰囲気が漂っていた。朝一のために幸いにも客はいないらしい。
いるとすればスタッフくらいかな…。
先に到着していたマネージャー達の話を聞いて整理をする。
上位類の鬼が数体。鬼によって外部からの干渉を経たれているため、位と鬼の位置が不明。清掃員のスタッフ等が閉じ込められている…。
話だけ聞くと非常に危険な状態にある。飛鳥は髪の毛をかきあげ、透眼を晒す。
鬼はばらけており、各アトラクションに散らばっている。そのうち1組は2体いる。…この粒子は…雑魚?
彼女はマネージャーと目線を合わせてこくりと頷く。それと同時に門が開かれ、鬼達の領域へ入る。
入ってみるとやはり廃墟のようだ。どんよりとした重い空気に生暖かい風がそよいでいた。
「…化王。一応、気をつけて。」
_
制服のポケットにしちゃいました笑
透眼で見た遊園地に漂う粒子=孱獪の1部です~。
なんなら主でも構わぬぞ?と柴より先にハグを占拠し、飛鳥に囁きながら首筋をぺろぺろ舐めて味見をする。そんな行為は、柴とじゃれ合うよりも数段速く、飛鳥の元に到達していた。
相変わらずべったりと、咼王は飛鳥に絡みついて、人間のような体裁で触手を好き勝手に伸ばしてた。黙って人間の姿で立っていれば、誰が見てもイイ男なのだが。どうにもこの神鬼は、既定の姿で居続けるのが好きではないらしい。触手から今度は犬顔に変えて、彼女の顔をぺろぺろと舐める。
_
いいですねぇ~
緊急任務時はハウスッ!!のまま、カバンの中から飛鳥様を手伝うといった感じでしょうか。咼王が見つけて即、ガンッ!! と投げ飛ばしてしまわぬように(笑)
布団の中から手を出して化王の頭にチョップをする。今日も私があげないと駄目かと溜息をつき、ベッドから降りると化王の手に持つ餌を取って皿に量を調整しながら入れる。
柴は嬉しそうに耳を下げながら尻尾を左右に振り、彼女が「よし。」と言うと一気に頭を下げて食べ始めた。すると、餌が食べたいのかクロシロもキャットタワーから下りて背伸びをする。
「クロシロもおいで。」
柴に用意したものとは別の餌を同じようにして与えた。
_
面白いのでこれはこれでいいですよ笑
孱獪は、緊急任務後にひょっこり出てくる感じにしようと思います。
己は高々と皆の飯を掲げ、ふんぞり返っている。そうしていても、最終的には飛鳥にダメ出しされてシュン、と項垂れるのだが。
「ほぅら、飯が欲しくばヲレにひれ伏せぃ。」
わはは、と笑う咼王の声と抗議と文句で吠えまくる柴の声で、より一層室内はうるさくなった。
_
前回大雑把な状態でそちらへ振って申し訳ございません。
一応コレでも柴様とはそこそこに、仲良くじゃれ合いもする咼王だと認識していただければ、有難いです。
かしましさは…一層ヒドくなったかもしれません(汗)
これらが終われば今日が終わる。
こうして似たような日々が続き、数ヶ月後。天気は曇りで太陽が見えず、雪がゆっくりと曲線を描きながら降っている。
柴は化王と戯れ、クロシロは我は関係ないと言わんばかりの佇まいでキャットタワーからその様子を見ていた。
「こんなに寒いのに元気⋯。」
眠いのに朝っぱらから騒がれて気分が下がったのか眉間を寄せて柴と化王を見つめる。ベッドから出ず、空間からご飯を取りだして化王に渡す。
「これ、あげといて⋯。」
まあ、今は飛鳥の隣に立って釣り合いの取れるこのヒト型を基準としておこう。
決めると不敵に口角を上げる。咼王は飛鳥を真似る様に、同じく弁当を食べ始めた。
_
有難うございます! 次へ進めてもらうので、短いですけどこの位でしときますね
「人の姿でいい。無理しなくていい。」
1膳の割り箸を割って手に持たせた。
それにしても、いつもの化王じゃない気がする。丸くなった⋯じゃないな。度を超えた従順になっている?
人の姿へ戻る様子を見れば告りと頷く。
「指示は必要な時にする。だから、何もない時は好きな見た目でいい。」
_
指示出してみましたー笑
この後、次のストーリーに進めますね!
じっと弁当を見つめたまま、蓋も開けずに涎を垂らして思案する。前のめりになっている上体はどう考えても、膝を立ててソファに座り込んでいる分、窮屈そうだ。
そうして散々悩んだ挙句、両耳にかかる髪毛を触手のように動かし伸ばし、手の代わりとして蓋を開ける。
「ワフゥゥゥ…ン、」
髪の毛先でつまんだおかずを口に運び、咼王は漸く弁当を食べ始めた。
_
かなり性格が単純化されつつある咼王。。。ですね
なんかどんどん人間から外れていってますが…大丈夫でしょうか?
良ければ、飛鳥様の手でヒト型に戻したって下さい(笑)
手を広げて包み込むように抱きしめる。
「ご飯食べて、お風呂。」
宥めるようにポンポンと頭を撫で、手を取ってソファに座らせる。
鬼は食事をするのかな。今迄血を与えてきたけど、人の食事が出来るならさせたい…。
冷蔵庫からコンビニ弁当を取りだしてレンジで温めると化王の目の前に置いてみた。
「これ化王のご飯。」
そう言って手を合わせればもう1個のお弁当の蓋を外して食べ始めた。
_
嫉妬にまみれる咼王様可愛い笑
お風呂ですが、咼王と入る気満々ですよっ
「ウゥゥゥ─…」
低く唸る声で飛鳥の周囲にいる2匹に目をやる。顕現したふさふさした長い尻尾は、かなり乱暴に、叩きつけるように、上下に振り回されていた。
ハグするのはヲレの特権、ヲレの特権だ。なのに。
膨れ上がる嫉妬心はそのまま胸元から上腕、肘、手首の付け根まで及ぶ。ぶわぁと吹き出すように獣毛が伸びて体を覆う。イヌ科の…それも柴によく似た毛だ。
「アォォゥゥンォゥォゥ…」
どこから出してるのか尋ねたくなるような、甘ったれた鳴き声で飛鳥が指示してくれるのを待つ。本当は別に待つ必要など無いのかもしれないが。咼王はすっかり忠実な犬と化していた。
_
二次元オタク様の良いタイミングで行ってください(笑)
咼王はすっかりワンコ仕様です!